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メタリックな質感が際立つシチズン アテッサ アクトラインの最新作を実機レビュー【国産ウオッチ本音レビュー|Vol.27】

 民間月面探査プログラム“HAKUTO-R”の月着陸船に採用予定のスーパーチタニウムを素材に使って、シチズンの先進性をアピールしているアテッサライン。そのなかでもスポーティブなカジュアルテイストをさりげなく演出して、オンオフ問わずに使える“ACT Line” ブラックチタンシリーズのフラッグシップモデルが登場した。

シチズン アテッサ アクトライン ブラックチタンシリーズ
■Ref.CC4016-67E。スーパーチタニウム(44.3mm径、15.4mm厚、デュラテクトDLC・デュラテクトピンク加工)。10気圧防水。クォーツ(Cal.F950)。27万5000円

 高級感あるブラックチタンケースが目を引くこのモデルのコンセプトは“⽉⾯”ということで、全体的にメタリックな質感に仕上げられており、確かに宇宙的な雰囲気がある。文字盤は微細な⾦属粉を混ぜた塗料を吹き付けて加工されておりマットな質感。左から曜日表示、24時間計(デュアルタイム)、機能表示のインダイアルにはやや段差がつけられており、存在感ある針やインデックスもゴールドトーンでまとめられている。立体感があって華やかな雰囲気のデザインだ。

 ワールドタイム機能も備えており、ベゼルに記された世界の都市名がビジネスウオッチとしての雰囲気も盛り立てている。リューズやプッシュボタンは比較的小振りだが、だからといって操作しにくいということはない。全体にメリハリが効いていて垢抜けたデザインであるし、エッジが立ったケースのフォルムには高級さが感じられる。

 前述のようにケースやブレスレットの素材にはスーパーチタニウムを使用している。それゆえに腕に着けてみたときの感触は想像以上に軽い。外装全体にシチズン独自の非常に優れた表⾯硬化技術のデュラテクト加工が施されており、ひっかきや打痕といった傷にも強い。ブラック&ゴールドのリッチな外装だけに、ステンレススチールの時計のように使っていくうちに傷だらけになってしまうとやや興醒めなのだが、そうした心配とは無縁そうだ。ブレスレットの加工精度も高く、手首へのフィット感は悪くない。

 搭載ムーヴメントはシチズン自慢の光発電エコ・ドライブを搭載。GPS衛星電波による時刻修正は世界最速の最短3秒で受信するというスグレモノで、さらに⾼速ツインコイルモーターによるパワフルな運針で即座に時刻調整が行われる。ワールドタイム機能を備えているだけでなく、6時位置のインダイアルでデュアルタイム表示もできるということで、ビジネスマン向けの実用時計としては最強の1本だろう。

 黒×金のリュクスな雰囲気は、いまどき流行っているラグジュアリースポーツの流れも感じさせる。27万5000円という価格帯はやや強気な感もあるが、カジュアルなファッションだけでなく、ドレスアップしたときにも使える守備範囲の広さやチタンケースの高級感、エコ・ドライブ搭載機ゆえの実用性の高さを考え合わせると納得のいく範疇だろう。ベーシックな3針モデルをすでに持っていて、毛色の変わった2本目が欲しいという人などには特におすすめできる選択肢だと思う。

構成◎堀内大輔(編集部)/文◎巽 英俊/写真◎編集部

【問い合わせ先】
シチズンお客様時計相談室 TEL.0120-78-4807
https://citizen.jp

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