女性編集者がレディースウオッチの新作を実際に見て、感想を交えて紹介する本企画。今回は先日紹介したエジェリーに続き、VACHERON CONSTANTIN(ヴァシュロン・コンスタンタン)の人気コレクション、オーヴァーシーズの新作を取り上げます。なお2020年の新作モデルについては“【WLN女子部発・2020年新作時計速報】ヴァシュロン・コンスタンタン”をご覧ください。
【モデル紹介】
オーヴァーシーズとは
265年以上にわたり時計製造を行ってきたヴァシュロン・コンスタンタンのなかでもスポーツラインとして展開されているのが、1996年に登場したオーヴァーシーズです。
オーヴァーシーズのテーマはトラベル。旅を楽しむアクティブなライフスタイルの人をターゲットにした時計です。そんなコンセプトを象徴するように、裏ブタには方位図(コンパス)のモチーフが施されています。
特徴はなんといっても、ブランドのロゴにも採用されている“マルタ十字”をモチーフとした意匠を随所に取り入れているところ。バックルはもちろん、ベゼルやブレスのコマにもマルタ十字がデザインされています。このマルタ十字は、機械式時計の動力源となるゼンマイが入れる“香箱”のなかにあるパーツを模したものです。
こうしたアイコニックかつ洗練された意匠を取り入れたオーヴァーシーズ。ステンレススチールケースにシンプルな文字盤のデザインを採用した、汎用性の高いラグジュアリースポーツモデルとして、世界中の時計ファンを虜にしてきました。
そんなオーヴァーシーズのレディースラインから今回紹介するのが、2019年11月に発表された“オーヴァーシーズ・クォーツ”です。ラインナップはステンレススチールケースを採用したブルーとブラック文字盤の2モデル、K18ピンクゴールドケースのものが1モデルの全部で3種類。
ステンレススチールケースの2モデルにはステンレススチールブレスのほか、レザーとラバーベルトの合計3本のベルトがセットになっています。K18ピンクゴールドモデルについては、レザーとラバーの2種類のベルトを楽しむことができます。
初採用の注目ポイント
1. オーヴァーシーズ初のクォーツモデル
今回メンズ・レディースを含め、オーヴァーシーズでは初めてクォーツが搭載されました。機械式時計の扱いに慣れていない女性でも、気兼ねなく着用できるのが、本作のポイントです。
2. 4mmもサイズダウンしたケース径
これまで37mmのケース径を中心に展開されてきたオーヴァーシーズのレディースラインが、今回33mm径にサイズダウンされました。これまでオーヴァーシーズに憧れながらサイズを理由に購入を避けてきた人にとって、これはかなりの朗報。小柄な日本人女性でも着用しやすいサイズ感で、より多くの女性が愛用できるようになりました。
【装着感は?】
イチオシのブレスタイプを着用してみました。手首に吸い付くようにフィットし、着け心地は良好。さすが、世界三大ブランドとして知られるヴァシュロンの腕時計です。
装着感の高さの理由は、ブレスのコマの設計にあります。短く設計されたコマは、約90°も曲がるほど可動域は広いです。コマが手首の形状に合わせて曲がるため、手首とブレスが密着し、着け心地が良くなるというわけです。
またバックルとブレスのコマの繋ぎ部分を引っ張ることで微調整ができるエクステンション仕様も魅力。その日の体のコンディションに併せて、2~3mmブレスを長くすることができます。体のむくみが気になる日でも、腕時計を外すことなく着用できるのがうれしいポイントです。
【推しのポイント】
・工具なしで付け換えられるベルト仕様
汗をかく夏の暑い時期はブレス、そしてフォーマルなシーンではレザーベルトなど、季節や気分よって付け換えを楽しめたら良いな、と思ったことはないでしょうか。
ベルトの付け換えは、専用の工具を使って交換するのが一般的であるため、筆者も手持ちのベルトをたまに時計店に持ち込んで、ベルトの交換をしてもらっています。しかしもっと気軽に、洋服を選ぶようにベルトの付け換えができれば良いのに、とも思うのも女心。
本モデルではベルトの先端についてツメを、ケースに引っかけるように付けることで、簡単に交換ができるよう設計されているので、装いに併せてベルトもコーディネートを楽しめます。
実機を見た時に筆者も付け換えてみたのですが、コツも要らないですし、付け換え方法も見てするわかる単純明快な構造になっています。忙しい朝にもちょっとした合間時間に簡単に交換することができます。まさにアクティブに活躍する人にぴったりです。
文◎佐波優紀(編集部)
【問い合わせ先】
ヴァシュロン・コンスタンタン
TEL:0120-63-1755
ヴァシュロン・コンスタンタン 公式サイト
https://www.vacheron-constantin.com/jp/home