意外と気がつかない、ロレックスのバネ棒のこと!?|ロレックス通信 No.135

 先日、ロレックスの修理を多く手掛けているクロノドクターの久保氏が自身のツィッターにバネ棒について投稿しており、筆者も気になったためちょっとご本人に聞いてみた。今回はそれについて書きたい。ちなみにバネ棒とは革ベルトやブレスレットを時計本体に固定するための棒(ピン)で、両端にバネが仕込まれていることからこう呼ばれる。

 久保氏曰くには、修理依頼で来る少し古めのスポーツモデルに付いているバネ棒が本来のサイズとは違う一般的なものが使われていることが、たまにではなく結構頻繁にあるというのである。

 その原因については、単にスポーツバネ棒が手元に在庫としてないためにあり合わせで一般的なバネ棒が装置されている場合と、ブレスレットの先端に付くパーツで、時計本体ラグとブレスの接合部分を覆い隠す弓形のフラッシュフィットが、本来のものではなくほかのモデルから流用されていたために太いスポーツバネ棒が入らなかった場合とこの二つが挙げられると言う。

オイスターケースのラグに横穴がある(写真上)タイプのスポーツバネ棒(二つのうち下側)。バネ棒を外すときの横穴があるため工具を引っ掛けるツバと呼ばれる出っ張りがないのが特徴だ。2003年頃からこの横穴がなくなり、以降はツバありの特殊な形状のものに変わった

 メンズの一般的な時計に使われるバネ棒の太さは1.6〜1.8mm。それに対してロレックスのスポーツ系モデルの多くは2.0mm径と太く形状も特殊なため、ジェネリックパーツであっても通常のバネ棒に比べるとかなり高額となる。そのためにこういったことが起こりうるのだろう。

 バネ棒といえど一番に負荷がかかる部分のためサイズが違うとグラつきが出たり摩耗の原因ともなりかねない。そのためにもちゃんと合ったサイズのものを付けたいところだ。ちょっと古めのスポーツモデルをお持ちの方は、一度確認してみてはいかがだろうか。ちなみに調べてみると純正じゃないジェネリックパーツでも1500円ぐらいはするようだ。

菊地 吉正 – KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。
2019年から毎週日曜の朝「総編・菊地吉正のロレックス通信」をYahooニュースに連載中!

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