【ブルガリ オクト ローマ】エレガンスで実用的なワールドタイマーを実機レビュー

 ブルガリと言えばブルガリ・ブルガリ、ブルガリ アルミニウムなど様々な人気コレクションがあるが、最近存在感を増しているのがオクトだ。ジェラルド・ジェンタのデザインによる八角形フォルムは、オーデマ ピゲのロイヤル オークなどと並ぶラグジュアリースポーツの系譜にあるモデルだが、ブルガリらしい色気のあるフォルムは目の肥えた時計ファンにも訴求力がある。さらに近年は、薄型ムーヴメントの開発でも急速に進化しており、2020年はオクト フィニッシモにトゥールビヨン搭載機にしてわずか7.4mm、21年春には自動巻きのパーペチュアルカレンダー搭載機で5.8mmという極薄モデルを続々とリリースして大きな話題となっている。こうしたコンプリケーション以外にも薄型ムーヴメントを積極的に取り入れており、ラグジュアリースポーツのスタイリングをさらに華麗なものに進化させている。今回はオクト ローマのコレクションに追加されたワールドタイムモデルを取り上げたい。

オクト ローマ ワールドタイマー
■Ref.103481。SS(41mmサイズ/11.35mm厚)。100m防水。自動巻き(Cal.BVL257)。102万3000円

 薄型化でエレガンスを追求するフィニッシモに対して、ローマはややサイズの大きなケースを採用したボリュームのあるラインだ。しかし今回のワールドタイマーのケースは11.35mmで、あまり厚さを感じさせないスタイリングだ。ワールドタイムという機能性を考えれば、タフな移動に耐える堅牢性が求められるのは当然のことで、そうした意味でこの程良い厚みは着け心地も考え合わせたベストなバランスなのだろう。

 ケースフォルムは八角形を中心とした直線と円を組み合わせた非常に立体感あるデザインだ。エッジの立ち方はもちろんだが、ベゼル部分にサテン、ラグ部分にポリッシュを組み合わせた仕上げのクオリティなど、ブルガリの加工技術の高さを感じさせる。スポーティブであると同時に落ち着いた風格も漂わせており、年配の時計ファンが使っても違和感はなさそうだ。ブルーのダイアルはサンレイ仕上げになっており、光の当たり方で色味が変わるのだが、その変化がかなり強めで面白い。

 肝心のワールドタイム機能は、優れたユーザビリティーを追求し、よく考えられている。リューズの1段引きで、24時間で1周するダイアル外周部の都市名表示リングを回すことができる。最初に基準とする都市と、その都市のタイムゾーン(24時間表示も含め)を設定するだけで、24すべてのタイムゾーンを確認できるというものだ。またリューズを操作するとカチカチと確かなクリック感があり、しっかりした構造だということがわかる。都市名表示には東京、ニューヨーク、ロンドン、ローマなどおなじみの都市名と同時に、サモア、カーボベルデ、モルディブ、ヌメア(ニューカレドニア)などあまり見慣れないリゾートの名前が並んでいるのも楽しい。これは、ブルガリのスタッフに聞いた“行きたい場所”も含まれているという。

 搭載ムーヴメントのCal.BVL257は同社の自社製自動巻きに、このモデルのためにワールドタイム機能を追加したもの。ムーヴメント厚は6.03mmとワールドタイムとしては薄めで、ブルガリらしい技術力を感じさせる機械だが、惜しむらくはパワーリザーブが42時間とやや短めなこと。この薄型設計だと香箱のサイズも制約があるだろうが、欲を言えばここはもう少し頑張ってほしかったところだ。

 バリエーションとしてはブラックDLC×レザーストラップのモデルもあるが、個人的にはベーシックなステンレススチールモデルのほうがこの時計の個性をうまく引き出していると思う。ワールドタイム機能付きで100万円ほどという値付けは十分納得で、カジュアルにもフォーマルにも使えるデザインや、ブルガリというブランドの安心感を考えると値打ちのある1本と言えるだろう。

 

【問い合わせ先】
ブルガリ ジャパン TEL.03-6362-0100
https://www.bulgari.com/ja-jp/

構成◎堀内大輔(編集部)/文◎巽 英俊/写真◎笠井 修

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