【70年代のジャンピングアワーウオッチがモチーフ】イギリス生まれの独立系ブランド、“マールス”に注目

 “MAALS(マールス)”は時計コレクターであるアンディーとマーク・シーレイの兄弟により、2017年にイギリスのウェスト・ミッドランズ地方、ウォリックシャー(ウィリアム・シェイクスピアの生誕地として有名)で創設された日本未上陸の独立系のマイクロブランド。


 ブランド名は兄弟のファーストネームとミドルネーム、そしてファミリーネームの頭文字からとったもので、アンディはマーケティングとデザインを担当。マークはコンピュータ、プログラミング、データベースを得意としており、マールスでは兄弟でデザインを起こし、時計業者と協業して時計を製造している。兄弟の共通の趣味は時計の収集だけでなく、SF、マンガ、スタートレック、スターウォーズ、アニメなどがあるそうだ。


 家族経営のマイクロウォッチブランドを立ち上げたのは、現行の時計市場への不満がきっかけであったようだ。アンディーとマーク・シーレイの兄弟は、現在市場で溢れてる時計の大半が同じような外観であるという共通認識をもっており、自分たちが親しんできた1970年代のラセールやダマスといったジャンピングアワーウオッチのように、個性的な時計を作りたいという願望を大きくしていった。


 クラウドファンディングでの資金調達を成功させた後、マールスのファーストコレクションとして、ジャンプ・オーバー・ザ・ムーンを発表。イタリアの自動車や1970年代のクラシックなヴィンテージ時計からデザインのインスピレーションを得たユニークな時計を生み出している。


MAALS(マールス)
ジャンプ・オーバー・ザ・ムーン


 ジャンプ・オーバー・ザ・ムーンという名前は、ムーンフェイズの要素の上にジャンプアワーのデザインが施されていることに由来しており、文字盤下部にある時分ディスクを表示する窓の形状は、アルファロメロ156 T-Sparkのフロントグリルを模している。ソフトで丸いエッジとドーム型の造形が1970年代の時計のようなヴィンテージ感を醸し出している。

 ムーヴメントはミヨタのCal.6P24クオーツを搭載。時・分ディスクのほかにムーンフェイズインジケーターを備えており、29日半ごとに月のサイクルを備えている。サンバーストダイアルのデザインは、内側のダイアル部分が30秒、外側のダイアル部分が5秒間隔でカウントされる。


 裏ブタには湾曲したスチール製のスナップオンでアーティストのOKSE:クリス・オクセンベリーによって描かれた、月で宇宙飛行士が跳んでいる背景でUFOが地球を侵略しているエッチングアートが施されおり、ラインナップはブラックスチールとブラッシュドスチールの2モデルがある。42mmの316Lステンレススチールケースに無反射コーティングを施したドーム型ミネラルクリスタル風防を備え、販売価格は225英ポンド(約3万4000円)。


MAALS(マールス)
ジリ・ヴェンティクアトロ


 マールスの2作目のジリ・ヴェンティクアトロは、1960〜70年代のイタリア自動車にインスピレーションを受けた自動巻きの時計で、ブルーとホワイトの2色展開だ。


 前作のジャンプ・オーバー・ザ・ムーン同様、アルファロメロのフロントグリルからヒントを得たトライアングルデザインを時計の上部に採用し、ケースは40mmの316Lポリッシュステンレススチール製。文字盤の左側には42時間のパワーリザーブ表示、右側には日付表示を備えている。6時位置のマーカーの上には、24時間表示のサブダイヤルがあり、通常のアワーマーカーの代わりに太陽と月が表示される。ミヨタの自動巻きムーヴメント、Cal.9134を搭載し、反射防止加工を施したフラットサファイアクリスタルを採用。先行販売価格が350英ポンド(約5万3000円)で先行販売終了後は450英ポンド(約6万8000円)となる。


》MAALS(マールス)公式サイト
https://maals.co.uk


文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。

https://www.instagram.com/spherebranding/

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