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【コラボモデル再考】国内時計メーカーとキャラクターの融合について【ラピュタ、スターウォーズ、パックマン】

 前回の【コラボモデル再考】ではキング・オブ・ストリートこと“藤原ヒロシ”氏とウオッチメーカーのコラボレーションモデルについて取り上げたが、海外メーカーのみであったため、今回は国内の時計メーカーに着目して論じていきたい。

藤原ヒロシとウオッチメーカーのコラボレーションモデルの詳細はこちら

 現在多くのコラボレーションモデルが発売されている腕時計業界。コラボモデルは、人物や企業、ブランドやカルチャーなど、様々なジャンルと融合し、既存の時計ファンだけではなく、新たな市場つまりブルーオーシャンを開拓する重要な役割を果たしている。

 なかでも安定した人気を誇っているのが、映画やアニメ、ゲームなどの“キャラクター”とのコラボレーションモデルだ。多くのファンを抱えているコンテンツとコラボすることによって、新しい顧客を獲得できる大きなチャンスとなる。
 
 ご存じの通り、映画、アニメ、漫画、ゲームなどはサブカルチャーと呼ばれ、そのファンたちは、作品に対しこだわりが非常に強く、商品に求めるクオリティも高い。そんな要求に応えるためには、腕時計としての質はもちろん、作品を理解し、デザインなどに完璧に落とし込む技術が不可欠である。これは簡単なことではなく、作品を構成する要素をチョイスし、時計に反映する必要があるのだ。

 こうした高いハードルを越えるコラボレーションモデルを多く生み出しているのが、国内時計メーカーである。

 ここからは、国内メーカーの代表格である、“セイコー”、“シチズン”、“カシオ”の3社が、有名なキャラクターたちとコラボしたモデルを紹介していこう。

 

 

セイコー プレザージュ
スタジオジブリ 天空の城ラピュタ コラボレーション限定モデル

■Ref.SARX087。SS(40.5mm径)。10気圧防水。自動巻き(Cal.6R31)。世界限定1200本。16万5000円

 シータがペンダントとして身につけている飛行石の紋章を、文字盤の6時位置に配置。また、リューズにはガラスを用いて、飛行石を再現した。

 裏ブタには、パズーの父が天空の城を発見した際の撮影写真が描かれ、裏ブタの金属部分には物語のなかで重要な役割を持つ呪文、“リーテ・ラトバリタ・ウルス・アリアロス・バル・ネトリール”(ラピュタの言葉で『我を助けよ、光よよみがえれ』)が記されている。

スタジオジブリ 天空の城ラピュタ コラボレーション限定モデルの詳細はこちら

【問い合わせ先】
セイコーウオッチお客様相談室
TEL.0120-061-012
https://www.seikowatches.com

 

 

シチズンコレクション レコードレーベル
アナデジテンプ スター・ウォーズ限定モデル

■Ref.JG2117-51A。SS(32.5mmサイズ)。日常生活用防水。クォーツ(Cal.8989)。世界限定550本。3万3000円(2021年9月発売予定)

 こちらはR2-D2モデルで、⽩・⻘・⾚のカラーリングでキャラクターを見事に再現。随所にR2-D2のボディの模様をあしらい、右上の針表⽰部分は同キャラクターを上から⾒たモチーフをデザインした、スモールセコンドを配置している。
 
 ほかにもダース・ベーダーやC3POなど人気キャラクターをモチーフとした全6モデルで展開される。

アナデジテンプ スター・ウォーズ限定モデルの詳細はこちら

【問い合わせ先】
シチズンお客様時計相談室
TEL:0120-78-4807
シチズン公式サイト
https://citizen.jp

 

 

カシオ
A100WEPC

■Ref.A100WEPC。SS(40.7×32.7mmサイズ)。日常生活用防水。クォーツ(Cal.CR1616)。1万2100円(2021年8月21日(土)発売)

 フェイスにはパックマンと敵のゴーストをカラフルなドット表示でレイアウトしたほか、中央に印刷されている黄色い“ILLUMINATOR”ロゴには、パックマンフォントを採用。ゴーストの巣穴の出口にはピンクラインを引くなど、ゲーム画面を忠実に再現したファン必見の仕様だ。

 ケースはアーケードゲームの筐体をモチーフにした、ゴールドカラーのメッキをまとう。さらに、裏ブタにもパックマンのロゴとアイコンをあしらっている。

A100WEPCの詳細はこちら

【問い合わせ先】
カシオ計算機 お客様相談室
TEL.03-5334-4869
https://www.casio.com/jp/

 

 

 このように国内メーカーだけでも、様々な作品やキャラクターとのコラボレーションモデルが多数存在する。
 腕時計としての機能面と、コラボレーション先をリスペクトしたデザインを両立させた、まさに日本企業ならではのコラボモデルだといえるのではないだろうか。

 今後も、業界内において強い存在感を示すことになるであろう、キャラクターと時計メーカーのコラボレーションモデルの動向から目が離せない。

 

 

文◎川田健人(編集部)

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