36mm径の旧型エクスプローラー I を再考する|菊地の【ロレックス】通信 No.101

 今回はエクスプローラー I でも2世代前で、今回の新作と同じく36mm径のRef.114270に注目してみたい。なお余談だが正式名称には最後に付くローマ数字の“ I (ワン)”は本来無い。エクスプローラー II と区別するために使われている呼び名なのである。

右から2009年に生産を終了した36mm径のRef.114270、その後継機で今回生産終了した39mm径のRef.214270。そして針の長さに改良が加えられた214270の後期型である。こうやって並べてみるとわかるが3mmの差といえどもだいぶ違うことがわかる

 さて、今回リニューアル登場を果たした新エクスプローラー I だが、みなさんはどのように感じただろうか。コンビモデルの登場も確かにまったく予想もしなかったことではあるが、筆者的にはそれ以上に39mmから36mm径にサイズダウンしたことのほうがかなり驚きだった。

 そして、サイズが元に戻ったためなのだろう。おもしろいことに今回レファレンス番号にRef.124270が与えられた。生産終了となった旧型のレファレンスがRef.214270だったため数字的にはひとつ戻った感じだ。やっぱりケース径が36mmになったことから同サイズで2世代前のRef.114270を基本とし、時計の種類を表す最初の4桁「1142」を「1242」としたのかもしれない。ま、どうでもいいことではあるが…。

 そんな2世代前のRef.114270だが、製造されたのは2001〜09年。まさに世界的な腕時計ブームが右肩上がりに上昇していた時期と重なる。ちなみに元SMAPの木村拓哉氏がドラマの中で着用して一躍注目を浴びたのは、2000年に生産を終了したさらにひとつ前のRef.14270である。

40mm前後が多いいま36mm径だと小さく感じられるが、実祭に着けると程よい大きさに加えて、厚さも11.5mmと普段使いにも疲れない

 今回生産終了となったRef.214270とこのRef.114270との最大の違いは、先にも触れたケースサイズともうひとつムーヴメントである。214270が39mm径なのに対して3mm小さい36mm と小振りで、ムーヴメントも3000系自動巻きムーヴメントの第2世代であるCal.3130が搭載されている。そして214270が搭載するCal.3132は、この3130をベースにより堅牢な設計が施された。

 Ref.114270がまだ現行品だった2009年当時の国内定価は49万3500円。並行輸入店での実勢価格は33〜35万円だった。では現在ユーズドの実勢価格はどうか。ちょっと調べてみると、だいたい70万円台からで、生産終了に近い時期に製造された2008年のV番が約100万円と高額で流通しているようだ。

 スペック的には劣るかもしれないが36mm径の程よい大きさに加えて、厚さも11.5mmととても着けやすく、普段使いにも疲れないという点は魅力。ぜひ一度実機を手にとってチェックしてみてはいかがだろう。

菊地 吉正 – KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。

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