レビュー記事 @kikuchiのいまどきの時計考

注目作をユーザー視点で本音レビュー!話題の新作インプレッション/オリス

ORIS オリス

あるようでなかったGMTの新機能

 

自社キャリバー初の
GMT機能搭載機

2018年は何かと話題が多かったGMTモデル。実はオリスからも、自社製の手巻きムーヴメントを搭載したコレクションとしては初となるGMTモデルが登場した。
モデル名のビッグクラウンは、1930年代にパイロットがグローブをしたままでもリューズ操作ができるようにとの配慮から腕時計に大型のリューズを採用したことに由来する。つまり、パイロットウオッチはオリスが最も得意とする分野でもあるのだ。そのためこの新作には通常のGMTモデルとはひと味違うユニークな機能が新たに盛り込まれている。
GMTを設定する方法はブランドによって異なるものの、時針にせよ、GMT針にせよ、1時間単位で針を動かすのが一般的だ。しかしこのモデルの場合は、GMT針が30分単位で移動させることができる。つまり日本との時差が3時間30分あるインドのように、時差に30分という端数が出る国にも対応するように設定されているというわけなのである。
意外にもあるようでなかった実にユニークな仕様と言えるのではないだろうか。

 

ビッグ クラウン プロパイロット キャリバー 114

搭載するムーヴメントは2014年に開発された自社製手巻きムーヴメント、Cal.110をベースにGMT機能を追加したCal.114。シングルバレルながら10日間ものロングパワーリザーブを誇る。また、ロングパワーリザーブの場合は特にアバウトになりがちなゼンマイの残り時間を、これまで以上に正確に表示することを可能としたノンリニアパワーリザーブインジケーターという革新的機構も装備されていてかなり実用性は高い。
■Ref.114 7746 4164 1 22 72 FC。SS(44㎜径)。100m防水。自動巻き(Cal.114)。73万4400円

 

|着けてみました|

44mm径にケース厚が15.5mmとかなり大きい。多機能モデルの場合はどうしても大きめになりがちだが、一応、長く使うものなので実機を手首に載せて確認することをお勧めする

Detail Check

◎GOOD 30分単位で設定可能

GMT針を動かすと、1時間ごとにジャンプするのが一般的。これは30分単位で動く。そのためインドなどに出張が多い人にも重宝しそうだ

◎GOOD 日常使いに安心な10気圧

ローターがないため香箱の大きさがしっかり確認できる。シースルー仕様ながら10気圧防水と日常で気にせず使えるのもうれしい

△ NO GOOD 使い勝手は微妙

長さ無段階調整可能な新バックル採用でベルトには穴はない。設定後は便利だが、セットできないベルトもあるのではと若干不安は残る

 

(レビュー記事◎菊地吉正/写真◎笠井 修)

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