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【イエマ(YEMA)の名作“ミーングラフ”に新作登場】30気圧防水を備えた、異色のツールウオッチに注目

 2018年の年末に日本での本格展開を開始したフランスの時計ブランド、YEMA(イエマ)。同社は過去に製造していたモデルを再現したヘリテージコレクションを手の届く価格帯でラインナップしており、近年は目の肥えた時計好きからも支持を集めている。

 今回クローズアップした“ミーングラフ スーマラン”も、1960年代の名作ミーングラフからインスパイアされたモデルなのだが、過去のモデルを再現したいわゆる復刻モデルとはコンセプトが少々異なる。立体的なオーバルケース、埋め込み式で設置された両方向回転ベゼル、交互に配置された外周の目盛り、縦縞のラインなど、ミーングラフ独特のアイコニックなデザインを継承しつつ、現代の技術を取り入れて新たに開発された架空のヘリテージモデルと言えるコレクションである。

 逆回転防止ベゼルを装備していない点やインデックスの小さめの夜光塗料など、厳密な意味ではダイバーズウオッチの仕様には当てはまらないのだが、“スーマラン(フランス語で“潜水艦”の意味)というモデル名のとおり、ダイバーズウオッチに匹敵する30気圧防水を備え、なぜかヘリウムガスエスケープバルブも装備。デイリーユースの時計としては、かなり魅力的なモデルと言えるだろう。


YEMA(イエマ)
ミーングラフ スーマラン

 アニメ『ルパン三世』のテレビシリーズ第1弾でルパン三世が着用していたことでも知られる“ミーングラフ”をベースに開発された新コレクション、“スーマラン(フランス語で潜水艦の意味)”。レトロなフォルム、レーシーな意匠を1960年代のオリジナルモデルから継承しつつ、防水性能を強化。実用性の高いツールウオッチに仕上げられている。

■SS(39mm系)。30気圧防水。自動巻き(Cal.YEMA2000)。13万8600円(ラバーベルト仕様は15万8400円)


Y60
Ref.YMEAN22-CU31S


R60
Ref.YMEAN22-AAS


》文字盤のデザインをチェック


 独特なレーリングチャームに加えて、内側と外側、交互に目盛りを配した外周のデザインもオリジナルモデルからしっかりと継承されており、レトロ感と、レーシーな雰囲気を際立たせている。


》ケースフォルムをチェック


 ミーングラフのデザインアイコンとなっているのが、ブレスレットに向けて急角度で傾斜を設けたボリューム感のあるオーバルケースだろう。フロントはヘアライン、サイドをポリッシュと、二つの仕上げを組み合わせることで、グラマラスで立体的なフォルムを際立たせている。ケースの左サイドにヘリウムガスエスケープバルブを備えているのも特徴だ。


 ケースに埋め込んだ両方向回転ベゼルはアルミニウムの上にサファイアクリスタルのリングを設置して耐傷性と美観を両立。風防には厚さ2.6mmのサファイアクリスタルが採用されており、耐擦傷性(モース9スケール-ダイヤモンド10)の堅牢さとヴィンテージ感を醸す外観を両立させている。 ケース以外のディテールに関しても質感が良好だ。価格以上の満足感を味わうことができる。


》装着感をチェック


 ケースのサイズは39×45mmで、厚さが13mm。ケースの内側にレザーベルト(ラバーベルト仕様もあり)を設置することで、時計と手首の間に隙間がなくし、ホールド感を高めている。ボリューム感のある見た目だが実寸が意外に小振りなうえ、ケースとベルトを一体化させた設計のため装着感は良好だ。


》搭載ムーヴメントをチェック


 インハウスムーヴメントの第2世代機に当たるCal.YEMA2000を搭載。精度は4つのポジションで調整しており日差+/- 10秒、パワーリザーブは42時間を備えている。なお、ETA社のCal.2824-2、セリタ社のCal.SW200-1は最も低いグレードの場合、2つのポジションでの調整で日差+/- 12秒、パワーリザーブは38時間だ。高級機のようにロングパワーリザーブではないのは留意点と言えるが、他社の普及機と比べても優れたスペックを備えているのは確かである。


【問い合わせ先】
イエマジャパン
TEL.03-5875-8810
※6月24日(金)よりタイムギアオンラインショップで先行予約を開始予定
https://timegear-onlineshop.com

 

文◎船平卓馬(編集部)

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