デイトナ初の自動巻きムーヴメントに、ロレックスが施した意外な改良とは!?|ロレックス通信 No.149

最初の自動巻きにして、最後の他社製ムーヴメント仕様となったエル・プリメロ搭載のデイトナ、Ref.16520。ステンレスモデルはブラックとホワイトの2種類がラインナップする

 ロレックスといえば、優れた自動巻きムーヴメント(機械)をいち早く量産化するなど、ムーヴメントも含めてすべて自社で製造するというイメージが強いが、実のところクロノグラフモデルだけは長年、他社製のムーヴメントを採用していたのである。

 1963年に誕生した当時、ロレックス唯一のクロノグラフであったデイトナは、クロノグラフの名門ムーヴメントメーカーのバルジュー社が開発した手巻きクロノグラフムーヴメント、Cal.72を採用。もちろん改良が加えられてキャリバー番号も2度ほど途中で変わっているが、なんと88年頃までデイトナ3世代にわたって採用されるなどかなり優秀なものだった。

 そんな手巻きに変わって初めて自動巻きのクロノグラフムーヴメントが採用されたのが今回のテーマであるデイトナ第4世代のRef.16520だ。これに搭載されたCal.4030は、当時世界最高峰のハイビートなクロノグラフムーヴメントとして知られ、時計メーカーのゼニスが69年に開発したエル・プリメロで、86年復活後のCal.400がベースとなる。

 このエル・プリメロは、当時毎時2万8800振動が主流になりつつあった70年代に、すでに毎時3万6000振動と、それをはるかに超える高い振動数を誇っていた。これがどういうことなのか簡単に説明すると、回して遊ぶコマを思い出してほしい。コマは回転速度が高速であればあるほど真っ直ぐに立ったまま安定して回る。時計の場合もこれと同じで、振動数が高ければ高いほど安定して高い精度が出しやすいというわけだ。

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