【セイコーの復刻系クロノグラフを実機レビュー】10万円以下でコスパも良好、セイコー プロスペックスのスピードタイマー ソーラークロノグラフ

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 時計の世界で人気ジャンルとして定着している復刻モデル。現在は製造されていない往年の人気モデルや隠れた名作をモチーフに、デザインや機能を継承して製作されたモデルを指しており、“復刻モデル”のなかでも、おおまかに二つのスタイルに分けることができる。

 ひとつめは、復刻モデルの王道と言える“完全復刻型”だ。往年のモデルのデザインや雰囲気を忠実に再現したスタイルであり、現行モデルのスペックを備えつつ、アンティークウオッチのような雰囲気を楽しめるのが特徴。いかにオリジナルモデルを忠実に再現したか、というマニアックなこだわりが大きな魅力と言えるだろう。

 ふたつめは、復刻モデルとしてはやや変化球と言える“現代解釈型”だ。こちらも往年のモデルをモチーフにしているが、デザインやコンセプトを継承しつつ、いまのライフスタイルやファッションにマッチするアレンジが加えられているのが特徴だ。“完全復刻型”に比べると復刻感は薄くなるが、復刻モデルの魅力であるレトロ感を備えつつ、使いやすさが高められているのが特徴だ。

 今回はそんな“復刻モデル”のなかから、後者の“現代解釈型”に当たる“セイコー プロスペックス”のスピードタイマー ソーラークロノグラフ“の実機レビューをお届けしよう。


【今回の実機レビューモデル】
セイコー プロスペックス(SEIKO PROSPEX)
スピードタイマー ソーラークロノグラフ


素材:ステンレススチールケース
サイズ:39mm、ラグトゥーラグ:45.5mm、厚さ13.3mm、重さ161g
機械:ソーラー式クロノグラフV192、フル充電時で6カ月駆動
防水:日常生活強化防水、10気圧(100m防水)
価格:7万4800円


【セイコー プロスペックス(SEIKO PROSPEX)のブランド紹介】

 ダイビングやトレッキングなどのスポーツ、アウトドアシーンに対応したモデルを展開するセイコーのスポーツウオッチブランド。1959年に登場したセイコー初のスポーツウオッチ、ローレルアルピニストをルーツに持つアルピニスト、65年に発売された国産初ダイバーズ の現代解釈モデル1965メカニカルダイバーズなど、往年の名作を現代の感性でブラッシュアップしたモデルが人気を集めている。


【ケースとブレスレットについて】


 モチーフとなったのは、上に掲載した1969年に発売された垂直クラッチを搭載した世界初の自動巻きクロノグラフ“1969 スピードタイマー”。垂直クラッチを採用することにより、スタート・ストップ時の指針ずれや針飛びを抑制し、耐衝撃性を高めた当時としては革新的なモデルだが、このモデルでは機能ではなくデザインのエッセンスを継承している。


 このモデルでは39mmの小振りなサイズ感に加えて特徴的なオーバル(卵形)のケースフォルムを踏襲しており、ラグの形状などに変更を加えることでアレンジ。ケースの表面は同心円状に筋目を加えたヘアライン仕上げで統一。サイドに鏡面仕上げを施して質感を変えることで、デザインにメリハリ感と高級感を加えている。


 ブレスレットは削り出しのコマを組み合わせたスタンダードなオイスターブレス。中央のコマ、外側のコマともに表面にヘアライン仕上げ、サイドに、鏡面仕上げを施して、ケースと統一感が高められている。手の届きやすい10万円以下のモデルのなかには、中コマと外型のコマを一体化させて製造コストを抑えたブレスレットなど、やや質感がチープな仕様も散見されるが、このモデルはコマが全て別体で成形されており、面取りのエッジ感も良好。価格以上の高級感を感じさせる丁寧な作りが好印象だ。


【風貌とベゼルについて】


 風防は高度な耐傷性を備えたサファイアクリスタル製。ドーム形のフォルムがアンティークウオッチを思わせる。硬質コーティング加工を施したタキメーターベゼルも注目のポイント。フラットに仕上げてヘアライン仕上げを施した表面部分、傾斜を付けて鏡面仕上げを施した外周部分で構成されており、緩やかにカーブした風防と連動して外装に立体感を加えている。


【文字盤のデザインについて】


 表面に細かい凹凸を施した砂目調パターンの文字盤を採用。クロノグラフのような構成要素の多いジャンルは文字盤に過度な装飾を施すとデザイン過多な印象を感じさせることがあるのだが、凹凸が繊細なため反射を抑える効果に加えて程よいバランスで文字盤に立体感とニュアンスをもたらしている。

 3時位置に24時計、6時位置に60分計、9時位置にスモールセコンドを配置。6時位置のスモールセコンドはクロノグラフ作動時以外はパワーリザーブインジケーターの役割を果たしている。三つのサブダイアルをよく見ると光沢のある半透明の素材が採用されていることがわかるのだが、実はこのサブダイアルの視野にソーラーセルが配置されている。サブダイアルが光を取り込む役割を果たしているというのも面白いポイントだろう。


【ムーヴメントについて】


 裏ブタは機密性を考慮したスクリューバック仕様。ムーヴメントは平均月差±15秒を備えるセイコーのソーラー式クロノグラ、Cal.V192を搭載。フル充電時で最大6カ月駆動するという実用性の高さに加え、ソーラームーヴメントのため電池交換の面倒がない点も魅力と言えるだろう。


【装着感について】


 ケースのサイズはコンパクトな39mmで、ラグの上下の長さが45.5mm、厚さ13.3mm、重さ161グラム。クロノグラフとしては小ぶりなサイズ感に加え、重心を下に配置した設計に仕上げられているため、手首に装着した際の安定感も良好だ。


【問い合わせ先】
セイコーウオッチお客様相談室
TEL.0120-061-012
https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/prospex/special/speedtimer/


 

文◎船平卓馬(編集部)

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