日本未上陸ブランド 話題のトピックス

【半世紀を経て復活したツールウオッチの名手】フランス発の老舗ブランド、Wolbrook(ウォルブルック)に注目


 Wolbrook(ウォルブルック)は1949年に創業したアメリカの時計ブランド。49年に初のツールウォッチを発売、54年にはショック・レジスタント機能のコレクションを発表するなどしっかりとした歴史をもつブランドなのだが、未上陸ブランドということもあり、日本での知名度はほぼないと言って良いだろう。


 同社はウォルブルックとして時計製造を行いながら、55年に姉妹ブランドとして、テストパイロットやエンジニアなどのプロフェッショナル向けツールウオッチブランド“ダグラス”を設立しているのも特徴。


 ダグラスの部品、ケース、ムーヴメントはウォルブルックで生産されていたようだ。プロフェッショナル向けのツールウォオッチの製造でノウハウを得た同社は、需要が高まっていたスポーツウォッチに目を付けて、その後にダイバーズウォッチの製造でもその名を知られるようになる。


 50年代の終わりにウォルブルックはフランスに生産拠点を移し、フランスの時計製造技術を導入。60年代初頭、ウォルブルックとダグラスは、ダイビングウォッチとパイロットウォッチの機能をミックスしたスキンダイバーとスキンダイバー ワールドタイマーのラインを発表。人類で初めて月面に降り立ったアメリカの宇宙飛行士、ニール・アームストロングは、ダグラスのスキンディバー・ワールドタイマーを愛用していたそうだ。 その後、67年に初の機械式クロノグラフを発表するも、70年代のクォーツショックにより生産終了となった。

 70年代以降、休眠状態となっていたウォルブルックが復活を遂げたのが、50年経過した2019年のこと。時計製造のベテランチームによってフランス東部の伝統的な時計製造の街、ブザンソン郊外を拠点に再生を果たし、50年代〜60年代に製造していたモデルの復刻モデルを展開している。


Wolbrook(ウォルブルック)
アウトライダー・プロフェッショナル・ツールウォッチ


 アウトライダー・プロフェッショナル・ツールウォッチは、3Dラバーショックアブソーバーをムーヴメントに採用し、耐衝撃性を強化したコンパクトで堅牢なフィールドウオッチ。陸、海、空、あらゆる探検するために設計されており、ねじ込み式リューズを備え、150m防水を備えている。

 ケースサイズ39.5mm、厚さ14mmの316Lステンレススチールケースに風防は透明度が高く衝撃に強いヘサライトクリスタル風防を設置。ムーヴメントはミヨタ 8315を搭載。インデックスと針にスーパールミノバを採用し、日付けディスクは奇数日は黒、偶数日は赤で表示するルーレットスタイルを採用。

 初期ロッド938個には、このモデルのモチーフとなった1930年代のフランス軍車両、ラフリーV-15が裏ブタエングレービングされている。販売価格はストラップにより異なるが、459〜509ユーロ(約6万3000円〜6万9000円)。


Wolbrook(ウォルブルック)
スキンダイバー・プロフェッショナル・ツールウォッチ


 次に紹介するのはスキンダイバー・プロフェッショナル・ツールウォッチ。100mまでのスキューバダイビングやレクリエーションダイビングに対応する防水時計黎明期を思わせるツールウオッチだ。

 ケースは316Lステンレススチール製で直径40mm、厚さ13.5mm。 インデックスと針にスーパールミノバを採用し、風防は耐衝撃性に優れたヘサライトクリスタルを装備。ムーヴメントは、自動巻きのミヨタ 8315を搭載。 販売価格はダイヤル、ケース、ストラップにより異なるが、369〜439ユーロ(約5万円〜6万円)。


Wolbrook(ウォルブルック)
スキンダイバーWTプロフェッショナル・ツールウォッチ


 最後に紹介するのは、スキンダイバーWTプロフェッショナル・ツールウォッチ。防水時計とパイロットウオッチの機能をミックスした1本だ。

 ケースは316Lステンレススチール製、ケースの直径40mmで厚さ13.0mmで100m防水。 インデックスと針にスーパールミノバを採用、都市名を刻印したワールドタイム用の両回転ベゼル を搭載している。風防は耐衝撃性に優れたヘサライトクリスタルを装備し、日付表示ディスクは奇数日は黒、偶数日は赤で表示されるルーレットスタイルが採用されている。販売価格はダイヤル、ケース、ストラップにより異なるが、399〜479ユーロ(約5万4000円〜6万5000円)。


》Wolbrook(ウォルブルック)
公式サイト
https://wolbrook.com/


文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。

https://www.instagram.com/spherebranding/

-日本未上陸ブランド, 話題のトピックス