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【WLN女子部発・時計実機レビュー企画】レクタンギュラーケースがアイコニックな、“ジャガー・ルクルト”レベルソ・クラシック・スモール・デュエット

 女性編集者がレディースウオッチの実機を見て、感想を交えて紹介する本企画。今回は“JAEGER-LECOULTRE(ジャガー・ルクルト)”、の旗艦モデル“レベルソ・クラシック・スモール・デュエット”を拝見しました。

 ジャガー・ルクルトは1833年創業という老舗のマニュファクチュールブランド。長い歴史のなかで、世界最小径の機械式ムーヴメント、キャリバー101の開発や、メモボックスといった名作を数々リリースしています。
 今回はそのなかでも、ブランドの主力ラインとも言えるレベルソにフィーチャーしていきます。

 

【コレクションのおさらい】
 レベルソといえば、ケースが単体で反転するというのが特徴です。この反転ケースは当時、貴族間で流行していたポロというスポーツ競技がきっかけで、1931年に開発されました。
 ポロとは、馬に乗って行う団体球技。激しく動く馬にまたがり球を追いかける非常に激しい競技のため、時計を着けたままだと風防が割れてしまうという実例がありました。
 そんな難点を解決すべく、ケースの片面をソリッドバックにし、競技時にケースを反転させて風防を保護するという考えのもと誕生したのがレベルソです。

 今回お借りしたのはケースの片面がソリッドバックではなく、両面が異なるデザインの時計となった“デュエット”というモデルです。

 

【チェックポイント】
》アール・デコ様式が最大の魅力
 表の白文字盤は、ソレイユ仕上げのギョーシェ彫りに、ブルースチール針とアラビア数字インデックス、レイルウエイミニッツトラックを組み合わせたアール・デコスタイル。ケースの上下に刻まれた3本線も相まって、品のあるエレガントな顔立ちとなっています。
 針がトラックに届いているため、視認性は良好。実用性を高めているのもうれしいです。

 

》表情がまったく異なる両面ケース
 裏返してみると、表とは打って変わって、大変ゴージャスなブラック文字盤が表れました。ちなみに反転させる方法は、ケースを右にスライドさせてケースを半分出た状態(写真左)にし、裏返してケース左側からカチッと音が鳴るまでスライド(写真右)させるだけと、至って簡単に行えます。
 この際、美しいペルラージュ装飾(規則的に並んだ円の模様)がちらりと見えるようになっているのもポイントです。

 

》設計しつくした無駄のないフォルム
 肌に当たる部分は、平面ではなくややカーブを描いているのがわかります。またラグも鋭角に落ちているためベルトの始まりが早く、着け心地を考慮。
 時計全体をとおして、無駄のないシンプルなデザインを追求しているのです。

 

【装着感】

■ジャガー・ルクルト。レベルソ・クラシック・スモール・デュエット。Ref.Q2662430。K18PG(21×34.2mmサイズ)。3気圧防水。手巻き(Cal.844)。235万4000円

 ラグが手首に沿うような設計のため手首になじんでくれました。また小ぶりなサイズ感に加え、両面とも放射状に広がるソレイユ装飾のギョーシェが施されているため、非常に締まった印象を与えます。
 またどちらもドレッシーな2針スタイルのため、ゴールド製ケースでありながら嫌味なく着けられました。

 

文◎松本由紀(編集部)/写真◎水橋崇行

【問い合わせ先】
ジャガー・ルクルト
TEL.0120-79-1833
https://www.jaeger-lecoultre.com

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