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【キングセイコー、ノモスほか】10万円〜20万円台で手に入れる、王道の“スタンダードな3針時計”4選

 どうしてもメジャーブランドの腕時計ばかりがクローズアップされる傾向が強い昨今の時計市場だが、実は面白い動きを見せているのが20万円前後の中堅ブランドだ。実はこの価格帯は多彩で、魅力的なモデルも多く、さらに付け加えるならば、時計のパーツやムーヴメントを製造する技術が発達したことで、十数年前とは比べ物にならない高品質、高スペックを備えたモデルがラインナップされるようになっているのだ。

 今回は、頑張れば手が届く20万円台までの腕時計から“王道3針ウオッチ”に改めて注目。定番のセンターセコンドと古典的なスモールセコンドの2ジャンルで、編集部おすすめのモデルを紹介していく。


【センターセコンド3針に注目】


 腕時計のジャンルのなかでも最もラインナップが多く、デイリーユースでの実用性が高いのが文字盤の中央に時分秒針を配置したセンターセコンドの3針モデル。歴史的には懐中時計の時代にベースとなっていたスモールセコンドよりも後発の仕様となっており、スモールセコンドよりもややモダンな印象を感じさせるのが特徴。余計な機能を搭載していないぶん、ケース、ブレスレット、文字盤など、ディテール作りにこだわった良作も多く、実際の価格以上に満足感の高いモデルを手に入れることができる。


【センターセコンド3針_01】
KING SEIKO(キングセイコー)
SDKS003

 1965年に発売されたキングセイコーの2代目に当たる通称“KSK”をベースに誕生した復刻コレクション。シャープなケーススタイリングやボックス型風防など初代の雰囲気を再現しつつ、初代にはなかった防水性能やハック機構を備えるなど実用的な進化が高い評価を獲得している。

■Ref.SDKS003。SS(37mm径)。10気圧防水。自動巻き(Cal.6R 31)。19万8000円

【問い合わせ先】
セイコーウオッチお客様相談室
TEL.0120-061-012


【センターセコンド3針_02】
BAUME&MERCIER(ボームアンドメルシエ)
クラシマ

 流行に左右されないクラシックなデザインとプロポーションを備えたラウンドウォッチ、クラシマ。42mmのステンレススチールケースを採用したアーバンなスタイルが特徴となっている。ソレイユ・サテン仕上げのグレー文字盤は、外周にミニッツレイルを備えることで調和のとれた円形のデザインを立体的に強調。ベルトと色合いを合わせた3本のリーフ型針がモダンなアクセントを加えている。

■Ref.M0A 10608。SS(42mm径)。50m防水。自動巻き(Cal.SW200)。21万4500円

【問い合わせ先】
ボーム&メルシエ
TEL.0120-98-8000


【スモールセコンドド3針に注目】


 腕時計のスタンダードデザインである3針モデルのなかでも、歴史的背景が最も古く、懐中時計の時代に採用されたスタイルを継承しているのがスモールセコンド。秒表示を時分針と独立させたインダイアルで表示するデザインが特徴となっており、一般的にセンターセコンドよりもクラシックな印象が強いデザインである。基本的には6時位置に秒表示を配置していることが多いが、9時位置に配置した仕様や、インダイアル自体の大きさなど意外にバリエーションも多く、デザインの違いを楽しむことができる。


【スモールセコンド3針_01】
NOMOS Glashütte
(ノモス グラスヒュッテ)

オリオン33ゴールド

 亜鉛メッキにゴールドのポリッシュ仕上げが施された文字盤にファセット状のアプライドインデックス(植字)を配置。ファセットカットされたインデックスは角度や光の当たり方で繊細な輝きを見せる。ムーヴメントは自社製の手巻きキャリバー、アルファを搭載する。

■Ref.OR1A3SG233。SS(32.8mm径)。3気圧防水。手巻き(アルファ)。27万5000円

【問い合わせ先】
大沢商会
TEL.03-3527-2682


【スモールセコンド3針_02】
DEKLA(デクラ)
クラシック

 腕時計のケース、リューズ、文字盤、針などを作るパーツメーカーが2015年に創設したドイツ、シュツットガルド発の新上陸ブランド。優れた製造技術を生かしてリューズの位置やケースサイズなどを含めたセミオーダーにも対応している。焼成することで表面に酸化皮膜を生じさせる伝統的なブルースチール 針の質感に加え、表面に繊細な荒らしを加えた文字盤も美しい。

■SS(40mm径)。5気圧防水。手巻き(Cal.6498)。19万9800円

【問い合わせ先】
南雲時計店
TEL.025-788-0005


 

文◎船平卓馬(編集部)

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