コロナウイルスの影響から、オンライン形式で2020年4月にスタートしたスイス・ジュネーブで開催の高級腕時計の新作発表の場「Watches & Wonders Geneva」(ウォッチ&ワンダーズ ジュネーブ)。本日3月30日から開催。4月5日までの6日間行われる。
カルティエやヴァシュロン・コンスタンタンなどを擁するリシュモングループを筆頭に、ロレックスやシャネル、そして日本からはグランドセイコーも加わりその数20ブランド以上だ。
ロレックスが参加したのは2021年。実のところ昨年はオンラインイベント開催当日の午前0時(日本時間午前7時)に公式WEBサイトでの突然の新作公開だったため、今回も朝から待ち構えていたのだが、さすがに今年は各社公開時間を午前8時半に統一したようで、ロレックスもそれに合わせて日本時間の15時半に公式WEBサイトにて公開した。
そこで、速報としてまずはどんな新作が発表されたのかを簡単に紹介する。
<GMTマスター II >
Ref.126720 VTNR。SS(40mm径)。100m防水。自動巻き(Cal.3285)。122万4300円
今回の新作で目玉となるのをあえて挙げるとすればGMTマスター II だろうか。既存モデルとの違いはツートンベゼルに初のグリーンが採用された点とリューズが右側ではなく左側に付いている点だ。しかも感心するのはデイト表示もそれに合わせて左に移動している。レギュラーラインでレフティ仕様は、記憶が確かならおそらく同社としては初なのではないかと思う。
また、ロレックスのコーポレートカラーであるグリーンのツートンベゼルもなかなかタイムリーな配色である。グリーンは一昨年より高級時計のトレンドカラーとして人気が高まっているうえに、オールグリーンベゼルのサブマリーナーデイトよりもブラックとのツートンということもあってより引き締まって格段にスタイリッシュ。1番人気となることは必至だ。
< エアキング >
Ref.126900。SS(40mm径)。100m防水。自動巻き(Cal.3230)。81万6200円
愛好家の間でモデルチェンジ(もしくは生産終了)最有力と目されていたエアキングは、予想どおりモデルチェンジが実施された。
空の探検家たちに捧げるモデルとして2016年に登場したエアキングは、今回のモデルチェンジで、新たにリューズガードを備えたほかケースサイドが直線的になるなど、プロフェッショナルユースとしてより明確な外観を打ち出してきた。
さらに航空機の計器から着想を得た文字盤デザインにも若干手が加えられている。ミニッツスケールの”5の前に“0”を加えた2桁表示とすることで、視認性と視覚的なバランスを向上させたのだ。旧モデルではミルガウスと同じ耐磁キャリバーの3131を搭載していたが、今回、サブマリーナーに搭載される既存のキャリバー3230へとスイッチされた。
ちなみに、エアキングと同じくモデルチェンジの候補だったミルガウスは、今回は特に動きはなく、現在も公式HP上のカタログに残っている。
ヨットマスター40ほか、ロレックスの新作モデルをさらにチェック
〈 デイデイト40 〉
Ref.228236。PT(40mm径)。100m防水。自動巻き(Cal.3255)
2022年の新作としてデイデイトから発表されたのは、アイスブルーダイアルがアイコンとなっている950プラチナ製のオイスターパー ペチュアル デイデイト40 初となるフルーテッドベゼルを備えたモデルだ。
この特徴的なベゼルはロレックスの伝統的なデザインの要でありオイスター パーペチュアル コレクションの一部のクラシックモデルのみに採用されている。これまでフルーテッドベゼルはゴールド製のみのラインナップであったが、今回、最もプレステージの高い金属であるプラチナ製モデルにフルーテッドベゼルが加えられたというわけだ(ポリッシュベゼルは既存モデルとしてラインナップされている)。
プラチナは特に仕上げの加工が難しい素材であったため、ロレックスは950 プラチナでフルーテッドベゼルを製造するために革新的な新しい製造工程を考案。完璧な形状で輝く表面のフルーティングの成形を実現している。
プレジデントブレスレットにはエレガントなコンシールドタイプのクラウンクラスプが装備され、リンク内部には柔軟性と耐久性を高めるためにセラミックインサートが備えられている。さらに、コンシールドアタッチメントシステムによりブレスレットとケースの接続部は一体感のある外観になっているのも魅力的だ。
デイデイト40 の新モデルには、ロレックスが完全自社開発、製造し、2015 年からでデイデイトコレクションで採用されているキャリバー3255 を搭載。
ROLEX(https://www.rolex.com/ja)
文◎Watch LIFE NEWS編集部