Chrono24で時計を買ってわかった“良い点と注意点”!(後編)|僕はIWCをこうやって買いました

 

菊地 吉正 – KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。
2019年から毎週日曜の朝「総編・菊地吉正のロレックス通信」をYahooニュースに連載中!

 前編ではChrono24がなぜ月間900万人以上ものユーザーが利用するほど支持されるのかについて触れたが、その後編として、今回はみなさんが一番に知りたいであろう、実際に利用してみてどうだったのかについて、感想も含めてその流れを紹介していきたいと思う。そして今回、筆者が購入したのは1989年から数年間だけ販売されたといわれるIWCのダ・ヴィンチ(Ref.1850)である。目安にした予算は50万円だった。

筆者がChrono24で実際に購入したダ・ヴィンチのRef.1850。IWCの誇るペラトン式自動巻きムーヴメント、Cal.8541を搭載する小振りなドレスウオッチだ(撮影◎笠井修)

 利用にあたっては最初にメンバー登録を行っておく必要がある。加えて探しているモデルのブランド名やモデル名などの検索ワードも登録しておきたい。新たに商品が出品された際にプッシュ通信やメールで知らせてくれるからだ。

 なお商品の候補が見つかったら真っ先にやってほしいことがある。それはその商品のアイキャッチ画像にあるハート形マークをチェックしてマイリストに加えることだ。そうすると候補が複数あってもすぐに商品ページに移動することができるためおすすめである。

【写真①】商品詳細のトップ画面

 今回、ターゲットが見つかったのは探しはじめて1カ月弱経った10月中旬と意外に早かった。実のところ純正ボックスが無いところが気になったが、以前に迷っていて一度買い逃したことがあったためまずは先に商品について問い合わせることにした。

そして販売業者に送った五つの質問は下記のとおりだ。
①オーバーホールは施工済みですか
②尾錠はオリジナルですか
③正規の書類は何がありますか
④ムーヴメントはCal.8541ですか
⑤商品のコンデションをもっと詳しく教えてください

 これに対して販売業者は、詳細な写真をわざわざ新たに撮って送ってきてくれた。しかもユーチューブにアップした動画のURLを送ってきて細部を見せてくれるなど、とても丁寧な対応に感心させられた。価格交渉も含めて4〜5回やりとりしただろうか、商品的には何ら問題がなかったため購入。カード決済が済んでから5日後に商品が発送され、1週間ぐらいで到着、梱包もとてもしっかりしていた。

【写真②】販売業者とのやり取りはLINEアプリのように時系列にすべて表示される。しかも「翻訳する」をクリックするとご覧のとおり英語から日本語(薄いグレーの部分)に切り替わるためわかりやすい

 なお、販売業者とのやり取りはメンバーページにあるメッセージというところですべて行う。LINEアプリのようなイメージで、時系列に受け応えのコメントが表示されるためわかりやすい。しかも海外からのコメントには翻訳機能が付いており英語が得意でない筆者にはかなり助かった(写真②の薄いグレー部分)。なお、筆者は今回英語で販売業者にメッセージを送ったが、販売業者側でも母国語に翻訳されるため日本語で入力しても大丈夫とのことだ。

 さて今回は何度かサポートセンターからもアドバイスをもらっている(日本語なのでご安心を)。最初に言われたのが注文を早めに行い購入意志を示すことが大切だということだった。購入意思があるのであればまずは販売業者側にその意思を伝えたほうが、価格交渉などその後のコミュニケーションもしやすいうえ、他のユーザーに先に買われてしまったりすることも防げるようだ。

 注文はまず「購入する」ボタン(写真①の緑のボタン)から行う。Chrono24の場合は即注文が成立するわけではなく、注文に対して販売業者側の承諾がないと成立しない。つまり承諾があって初めて決済手続きに進めるという仕組みになっている。よって筆者はまず販売業者から承諾があってから価格交渉を行った。4200ユーロだったが、尾錠の状態が悪かったため4000ユーロにしてほしいと交渉。販売業者もそれを快く了承してくれた。ちなみに法外な値引き交渉は不可。購入したいのであれば常識の範囲で行ったほうがいいと思う。

翻訳機能があるため細かなやり取りもことのほかスムーズ

 最後に筆者が実際に利用してみた感想だが、今回いちばん不安だったのは英語での販売業者とのやりとりだった。ただ翻訳機能もついていることもあって、思っていた以上にストレスなくスムーズに事が運んだ気がする。もちろん今回購入した販売業者が丁寧なところだったということも多分にあるだろう。

 そしてあらためていいと思ったのが動画である。いまは簡単にスマホで撮れる時代。しかもユーチューブもあるため特別な機材は必要ない。静止画ではわからない部分が見られるためこれはいいと感じた。欲しいと思うのであれば、その意思表示をしたうえで、最終的に動画で確認させてほしいと交渉してみる価値は大いにあるのではないか。

今回の販売業者はユーチューブに動画をアップしてそのURLのリンク先をメッセージ欄に記載して送ってきてくれた

 それと販売業者との交渉中にどう対応したらいいのか不安になったら日本語で対応してくれるサポートセンターに聞いてみるというのもいいと思う。筆者も価格交渉のタイミングや決済時にクレジットカードの3Dセキュアについてなどいろいろとアドバイスをもらった。

 そして最後に注意点を二つ。ひとつは支払いについてだが、購入価格が決定後、日本円での金額がChrono24から提示されてはじめて決済が可能となる。ただし、為替の関係から日本円での提示額には3日間という有効期間がある。今回ちょうど出張も重なったこともあって決済処理が4日後に遅れてしまったため、再度承認が必要になってしまった。この点は気をつけたいところだ。

 二つ目は、サポートセンターに教えてもらったことなのだが、販売業者とは直接メール等ではなく必ずChrono24内のメッセージ欄を使うことだ。セキュリティー上の問題から、何かあったときに販売業者との間に入ってくれるからである。

 さて、筆者の体験レポートは現在販売中の時計専門誌「パワーウオッチ」3月号(No.122)でも4ページにわたって詳しく取り上げている。ぜひそちらも参考にしていただけたらと思う。

Chrono24

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菊地 吉正 – KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。
2019年から毎週日曜の朝「総編・菊地吉正のロレックス通信」をYahooニュースに連載中!

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