A.本当です
非常に軽く、耐摩耗性や耐久性、耐熱性に優れた金属のチタン。
軽量かつ堅牢で金属アレルギーを起こしにくい素材として昨今多用されるようになったが、チタンは削りにくく加工がしづらい難削材で、時計の素材としてはじめて登場した当時はなかなか普及しなかった。
ただ近年は加工技術の進歩により素材の多様化が促進。いまでは高級、カジュアルを問わず時計業界においてポピュラーな素材となった。
勘違いをしている人も多いかもしれないが、チタンはまったく傷がつかないわけではなくむしろ表面硬度はステンレスと同程度。あくまでも強度が高いという特性をもつのみだ
チタンにはまず純チタンとチタン合金の2種類がある。
チタン特有のややグレーがかった色味が特徴的な純チタンは、純度の割合でグレード1(JIS規格1種)から、グレード4(JIS規格4種)まである。
対してチタン合金は純チタンに他の素材を加えたもの。純チタンになにを混ぜてチタン合金としているかで分類されるため、4種類ある純チタンより圧倒的に多くの種類が存在する。
加工がしやすいといった理由で時計の素材として適していると言われるものが、純チタンだとグレード2、チタン合金だとグレード5の主に2種類。
他の金属が入らないぶんよりアレルギーを起こしにくいのはグレード2なのだが、加工がしにくく、サテンやヘアラインといった仕上げが難しいため高級時計では主にチタン合金のグレード5が使われている。
文◎松本由紀(編集部)
【関連リンク】
■Q51.ケースの素材にはステンレススチール以外にどんな種類があるか
■Q19.金属アレルギーでも着けられるステンレススチールの時計ってあるの?
■Q20.風防はすべて同じ素材なの?
■Q29.ロレックスのエバーローズゴールドは、普通のピンクゴールドとどう違うのか【ロレックス編】
■Q42.ケース、ブレスレットの仕上げにはどんな種類があるか