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【普通のクロノグラフで満足ですか?】今年の秋は、古典的で洗練された “モノプッシャークロノグラフ”に注目です。

 機械式時計でも突出した人気を誇るクロノグラフ。定番のスリーカウンターからスプリットセコンドのような複雑系まで多彩なモデルがリリースされているが、今回はひとつのプッシュボタンで操作を行う、モノプッシャークロノグラフに注目。

古典機構をベースにした“モノプッシャー”が面白い

 数ある機械式時計のジャンルのなかでも特に高い人気を博しているクロノグラフ。構造が複雑なこともあり、シンプルな3針モデルに比べると高額なモデルが多くなるが、手頃な価格帯のモデルは基本的に汎用ムーヴメントをそのまま搭載しているモデルがほとんどなので、コストパフォーマンスは良いけれど少々個性に欠ける。

 そうした場合、やや購入のハードルは高くなるものの、予算を少し高めの50万円台までに設定すると、普通のクロノグラフとは一味違うモデルも射程圏内に入ってくる。

 定番のスリーカウンター以外にも、古典的なツーカウター、フライバッククロノグラフ、多機能スポーツクロノグラフなど、多彩なクロノグラフがリリースされているが、そんななかでも、編集部として注目したいのが、スタート、ストップ、リセットをひとつのボタンで行えるモノプッシャークロノグラフ。

 元々はツープッシャークロノグラフが主流となる以前の古典機構であり、スタート、ストップ、リセットの動作をプッシュボタンひとつで続けて行うのが特徴。一般的なクロノグラフのように継続して時間計測を行うことができないため、使いやすさでは断然、ふたつのプッシュボタンを備えたクロノグラフに軍配が上がるのだが、改めて見ると通常のクロノグラフとは異なるすっきりした意匠、シンプルな操作方法がなんとも言えず魅力的なのだ。クロノグラフで少し語れるモデルを探している人は、ぜひ注目しておきたいジャンルのひとつと言えるだろう。

 

》編集部のおすすめモデル-其の1
MONTBLANC(モンブラン)
モンブラン ヘリテイジ モノプッシャー クロノグラフ

 クロノグラフの名手として知られるミネルバの黄金期、1940から50年代に敬意を表するヘリテイジ コレクション。リューズ同軸のモノプッシャークロノグラフ、丁寧な仕上げを施したサーモンカラーの文字盤など細部にこだわりつつ、セリタSW510をベースとしたCal.MB 25.12を使用することで手に入れやすい価格を実現。価格以上の質感と満足感を実現している。

■Ref. 126078。SS(42mm径)。5気圧防水。自動巻き(Cal.SW510ベース)。59万9500円

【問い合わせ先】
モンブラン コンタクトセンター(TEL.0120-99-8291)まで

公式サイト: https://www.montblanc.com/ja-jp


》編集部のおすすめモデル-其の2
MAURICE LACROIX(モーリス・ラクロア)
ポントス モノプッシャークロノグラフ

 通常はスタートとストップ、リセットと機能別、二つに分けられているプッシュボタンをひとつにまとめたモノプッシャークロノグラフ。ツーカウンタークロノグラフ、タキメーター、テレメーターを備えた文字盤など、機構、意匠ともに古典的なクロノグラフをベースにしているが、オールブラックのケース、グラデーションカラーのサンブラッシュ仕上げと、現代的なアレンジを加えて個性的なスタイリングを生み出している。

■Ref. PT6428-SS001-320-1。SS(41mm径)。10気圧防水。自動巻き(Cal.ML166)。世界限定500本。43万4500円

【問い合わせ先】
DKSHジャパン(TEL.03-5441-4515)まで

公式サイト: https://www.mauricelacroix.com/jp_ja


》編集部のおすすめモデル-其の3
HANHART(ハンハルト)
パイオニア マークワン

 1938年、ハンハルト初のクロノグラフとなったCal.40を搭載したプリムスの復刻版。レッドペイントを施したプッシャーやコインエッジベゼル、コブラ針などオリジナルの意匠を忠実に再現。後年は2プッシュ式に改良されているが、このモデルでは初期仕様をベースにワンプッシュのクロノグラフ機構に加え、コインエッジベゼル、コブラ針など特徴的な意匠を忠実に再現している。ベースムーヴメントにはETAの自動巻きクロノグラフ、Cal.7753を採用し、ワンプッシュクロノグラフにモディファイされている。1~12までのアワーインデックスとコブラ針にはスーパ-ルミノバ夜光が塗布され、暗闇で強力に発光し、視認性も抜群だ。

■Ref.714.200-0110。SS(40㎜径)。10気圧防水。自動巻き(Cal.HAN3601)。42万9000円

【問い合わせ先】
リンクアップ(TEL.075-693-1236)まで
公式サイト: https://hanhart.jp

 

文◎船平卓馬(編集部)

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