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オールマイティに役立つ! シチズン プロマスターの新作を実機レビュー【国産ウオッチ本音レビュー|Vol.29】

 過酷な条件下でプロフェッショナルの使用に耐えるというコンセプトで、1989年からシリーズがスタートしたシチズンのプロマスター。陸海空それぞれに向けてランド、マリン、スカイのラインナップが用意されており、いずれもシンプルかつ見やすいダイアル、高い機能性、タフな外装を持ち味としている。30年以上の歴史を誇るシリーズだけに人気モデルも多く、日本のみならず世界中にファンが多いコレクションだ。

シチズン プロマスター ランドシリーズ エコ・ドライブ電波時計
■Ref.AT6080-53L。スーパーチタニウム(39mm径、11.4mm厚、デュラテクトチタンカーバイト加工)。20気圧防水。クォーツ(電波ソーラー、Cal.H100)。7万1500円

 今回ピックアップしたランドの新作AT6080-53Lは、外装にスーパーチタニウムを使い、機能的にはエコ・ドライブ電波という非常に実用性の高いモデルだ。まず外装からチェックしてみると、フルチタンだけに持った感触がとにかく軽い。重さはわずか97gで、ステンレススチール時計のほぼ半分。腕に装着してもほとんど時計の存在を忘れてしまうほどだ。使われているスーパーチタニウムは、加工の難しいチタンを長年培ってきた独自の技術で、加工・切削・研磨し、表面硬化処理したもの。この表面硬化技術“デュラテクト”という硬質なコーティング加工によって耐傷性をアップし、見た目にも美しいトーンを生み出している。ケースのフォルムはややぷっくりしていてレトロフューチャー感があり、特に微妙な丸みを帯びたラグのラインなどはかなりユニークだ。それでいて全体はサテンっぽいフィニッシュ加工が施されており、ファニーにはならず渋い雰囲気を醸し出している。ケース径は39mmと、大きすぎず使いやすいサイジングだ。

 ネイビーの文字盤にはミリタリーウオッチ風の力強いアラビア数字がよくマッチしている。針も太めのものが採用されており、視認性は抜群に良い。やや無骨なデザインではあるが、秒針の赤がさりげなく差し色になっている点もかわいい。3時位置にはデイデイト表示を装備している。

 

ほかの写真では文字盤が黒っぽく見えるが、実際はこのように深みのあるネイビーだ

 搭載ムーヴメントは、前述の通り光発電エコ・ドライブで、フル充電時には12カ月駆動可能。受信電波は国内のみだが、日本全国どこでも自動的に時刻やカレンダーを修正してくれるストレスフリーな仕様はうれしい。JIS1種耐磁、衝撃検知機能、針自動補正機能の3機能を備えたシチズン独自の技術“パーフェックス”も盛り込まれており、磁気や衝撃による針ズレを防ぐ点も大きなアドバンテージだ。
 加えてハードなシチュエーションでがしがし使っても傷がつきにくい仕様は、屋外で働く人などにとっては安心できるポイントではないだろうか。曲線ラインを生かしたデザインは嫌味がないし、シンプルだが見やすい文字盤に夜光インデックスを合わせたデザインのバランスもいい。機能の充実度とフルチタンということを考え合わせると、7万円台という価格はかなりお値打ち感がある。ビジネススーツに合わせても違和感ないデザインだし、かなり幅広いシチュエーションで活躍できそうだ。

 

【問い合わせ先】
シチズンお客様時計相談室 TEL.0120-78-4807
https://citizen.jp

 

構成◎堀内大輔(編集部)/文◎巽 英俊/写真◎編集部

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