【フルチタンの本格派ダイバーズウオッチ】イギリス発の独立系ブランド、“ARKEN(アーケン)”に注目

 ARKEN(アーケン)はケネス・ラムが実用的でかつ高級な美学を手頃な価格の時計を求め、英国で設立した日本未上陸の独立系マイクロウオッチブランドだ。


 現在はまだ1モデルのみの展開だが、アーケンの時計は創業者でありデザイナーでもあるラムが社内でデザインしており、“旧来の時計は近代技術以前に日常生活の基本的な機能性をユーザーに与えているが、私はユーザーにより良いインスピレーションを与えるツールとして機能する現代的な時計ブランドを考えている”というコメントが示すように、機能的でありつつ独創的な時計に仕上げられている。


 アーケンはイギリス発祥の時計ブランドだが、コストと価格のバランスを考慮した結果、ケースを含めた外装パーツの加工、調達についてはアジアのさまざまなサプライヤーと協業しており、ムーヴメントは日本からMIYOTAの機械を調達。


 品質管理、性能テストは英国で独自に行われており、文字盤の下に “London Pending”(意訳:ロンドンでの製造計画中)の文字が記されているように、将来的には設計、機械加工、製造、組み立て、品質管理、テストを英国内で行う、完全な“英国製”を目指しているようだ。


ARKEN(アーケン)
アーケン・インストゥルメンタム

 アーケン・インストゥルメンタム( Ref.1020)は、現在唯一ラインナップされている、同社のファーストコレクションである。 “I will find a way or make one “(意訳:道は見つける。なければ作る)“というミッションステートメントを忠実に守り、機能的ながら独自性を備えたデザインに加え、コストを度外視したチタン製のケース、ブレスレットを採用。429.99ポンド(約6万7500円)という手頃な価格帯ながら、細部までこだわりを貫き通した仕上がりとなっている。2021年1月現在、公式ウェブサイトでの予約注文を受付けているようだ。


 創業者のラムがこだわったのが、チタンをケース、ブレスレットの素材に採用した点である。 チタンはステンレススチールよりも軽く、低アレルギー性で耐食性に優れている素材だが、ステンレススチールに比べて加工に手間とコストがかかる素材でもある。労力を必要とするためチタンのサプライヤーは少ロットのチタン製腕時計を製造することに当初は消極的だったようだが、 ラムは長い交渉の末、生産コストを抑えつつもフルチタンで時計を製造することに成功。


 ムーヴメントの選定については同精度を持つ、スイスのETA2824-2と日本のミヨタ9015の選択となったようだが、コスト、機能、実用性などを多角的に考慮して、日本製ハイビートムーヴメント、Cal.Miyota 9015を選択している。


 素材やムーヴメントのほかに、インストゥルメンタムの特徴は程よいサイズの40mmケースで、厚さ11.5mmと薄型であることも挙げられる。リューズはねじ込み式を採用し、プロ仕様のダイバーズウオッチに匹敵する300m防水を確保。無反射コーティングのサファイアガラスを採用しており、風防の強度もしっかりと考慮されている。また、手頃な価格帯のモデルのなかには、コストを抑えるためにケースとベゼルで異なる素材を採用することが多いが、インストゥルメンタムは逆回転防止ベゼルにもケースと同じチタンを採用。ベゼルにも加工が難しいチタンを採用する点にも、同社のこだわりの強さがうかがえるだろう。


 文字盤には、12時、3時、9時位置に特徴的なしずく型のマーカー、剣と槍の形に仕上げた針を配置。ベゼルの12時位置ドットマーカーと秒針の先端はグリーン、インデックスと針にはブルーの夜光塗料を塗布して色分けすることで、暗所でも瞬時に時間を読み取ることができる。


 時計全体のモダンなデザインと調和させるために、固定型ラグを備えたケースにブレスレットを設置したシームレスなデザインを採用。ブレスレットは美観はもちろん着け心地にもこだわっており、バックルに向けて徐々に幅を細めたテーパリングデザインを採用している。無論、ブレスレットとクラスプにもチタンを使用している。


》ARKEN(アーケン)
公式サイト
https://arken.uk/


文◎William Hunnicutt
時計ブランド、アクセサリーブランドの輸入代理店を務めるスフィアブランディング代表。インポーターとして独自のセレクトで、ハマる人にはハマるプロダクトを日本に展開するほか、音楽をテーマにしたアパレルブランド、STEREO8のプロデューサーも務める。家ではネコのゴハン担当でもある。

https://www.instagram.com/spherebranding/

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