ミルガウスの白文字盤もなのか!|【ロレックス】通信 No.125

 実のところ今回は別のテーマを書こうとしていたのだが、そのテーマの資料として実勢価格を調べているときのこと、何気なくミルガウスの価格を見て思わずパソコン画面を2度見してしまった。ということで今回は急遽テーマを変更してミルガウスについて簡単に触れたいと思う。

 ミルガウスとは、機械式腕時計の天敵のひとつ“磁気”に対抗するべく優れた耐磁性能に特化して開発されたいわゆる耐磁時計である。最初に開発されたのは1956年と歴史は古い。名前はフランス語で1000を表す“ミル”と磁束密度の単位“ガウス”を組み合わせた造語だ。(さらに詳しく知りたい方はコチラ

 ただ、当時はいまと違ってパソコンすら一般的ではない時代。スマホなんてもちろんない。その意味では時代的に特殊すぎたのだろう88年頃に生産終了する。それが2007年に復活(Ref.116400)を遂げて現在に至るのだ。

現在高騰しているミルガウスの白文字盤、Ref.116400

 そしてここからが本題。復活したミルガウスは当初、黒文字盤が2タイプ(ひとつはグリーンサファイア風防仕様)と白文字盤の3タイプだった。そして現在はスタンダードな風防の白と黒の文字盤がすでに生産終了し、グリーンサファイア風防の黒とZブルー文字盤の2種類(Ref.116400GV)がラインナップする。

 ミルガウスはいまだに3100系の旧型自動巻きムーヴメントが搭載されているため、22年にモデルチェンジされるのかそれとも廃番となるのか、その去就が注目されている。そのため現行モデルについては21年3月から値上がりし、現在の実勢価格は143万円と40万円ほど上がった。

デイトナの白文字盤人気の影響でエクスプローラー II の白文字盤も黒文字盤よりも20万円ほど高い。しかしミルガウスはそれを上回る実勢価格となってしまった

 ただ、それ以上に驚きなのが、すでに生産を終了した通常風防の白と黒文字盤タイプである。中古でありながらも現行モデルの新品実勢価格を上回るほど高騰しているのだ。しかも唯一の白文字盤タイプに至っては170万〜200万円と150万円前後の黒文字盤タイプよりもさらに上をいっているではないか。上がっているとは聞いていたがここまで上昇しているとはさすがに驚きである。

 今回は時間がなくて並行輸入店に話を聞いていないため正確な状況はわからないが、以前からデイトナに端を発した白文字盤人気の影響で、エクスプローラー II に引き続きミルガウスもじわじわ上昇しているということは聞いていたが、ここまでの高騰とはさすがに恐れいった。ちなみに海外はどうなのかをChrono24で検索してみると、110万〜140万円台といったところか…。

■ 主要11モデルの月間ロレックス相場(12月17日更新)
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【GMTマスターII/Ref.126710BLRO】国内定価107万2500円
・実勢価格:286万円→289万円(↑) 先月より3万円アップ

【デイトナ/Ref.116500LN】国内定価145万7500円
・実勢価格:418万円→422万円(↑) 先月より4万円アップ

【サブマリーナーデイト/Ref.126610LN】国内定価101万3100円
・実勢価格:188万円→192万円(↑) 先月より4万円アップ

【サブマリーナーデイト グリーン/Ref.126610LV】国内定価106万400円
・実勢価格:234万円→254万円(↑) 先月より20万円アップ

【ミルガウス/Ref.116400GV】国内定価92万700円
・実勢価格: 135万円→143万円(↑) 先月より8万円アップ

【ヨットマスターロジウム/Ref.126622】国内定価132万8800円
・実勢価格:215万円→220万円(↑) 先月より5万円アップ

【ディープシー/Ref.126660】国内定価139万9200円
・実勢価格:172万円→178万円(↑) 先月より6万円アップ

【エアキング/Ref.116900】国内定価71万1700円
・実勢価格:106万円→108万円(↑) 先月より2万円アップ

【デイトジャスト/Ref.126200】国内定価78万1000円
・実勢価格:101万円→104万円(↑) 先月より3万円アップ

【エクスプローラーII/Ref.226570】国内定価94万4900円
・実勢価格:165万円→164万円(↓) 先月より1万円ダウン

【エクスプローラーI/Ref.124270】国内定価71万1700円
・実勢価格:119万円→121万円(↑) 先月より2万円アップ

菊地 吉正 – KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。
2019年から毎週日曜の朝「総編・菊地吉正のロレックス通信」をYahooニュースに連載中!

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