ロレックス @kikuchiのいまどきの時計考

菊地の【ロレックス】通信 No.097|サブマリーナーって、いまいくらで買える?

 いよいよサブマリーナーが似合う季節がやってくる。ということで今回のロレックス通信は、「サブマリーナーはいまいくらぐらいで買えるのか」について触れたい。

 サブマリーナーコレクションには、まず日付け表示があるタイプと無いタイプがあって、日付無しはステンレススチールモデルの1型(Ref.124060)のみだが、日付ありのサブマリーナーデイトには色違いや素材違いなどの多くのバリエーションが存在する。

 そこで、サブマリーナーデイトについては、コレクションの中でも特に人気の3モデルについて取り上げる。3モデルとは、トップの写真に掲載したベーシックなブラックベゼルのRef.126610LN、回転ベゼルがグリーンの通称グリーンサブ(Ref.126610LV)。そしてコンビモデルの中から文字盤と回転ベゼルがブルーの通称青サブ(Ref.126613LB)である。

サブマリーナーデイト、Ref.126610LNの2020年10月から21年6月4日までの実勢価格の推移を表したグラフ(ウオッチライフニュース「週間ロレックス相場」より

 まずグラフを見ていただきたい。これは最もベーシックなSS黒文字盤(Ref.126610LN)が2020年9月1日にリリースが開始され、その2カ月後の11月からの実勢価格の推移を表したものである。

 出始めのときはさすがに200万円近かったときもあった実勢価格も、流通が安定してくるにつれて徐々に値下がりし、21年には150万円ぐらいで落ち着いていたのだが、4月の2021年新作モデルの発表のタイミングからまた上昇に転じていることが見て取れる。そして、頭が痛いことに5月中旬からまたさらに値上がりしているという状況だ。

 そんなサブマリーナーの各モデルについて、旧型モデルの実勢価格も含めて調べてみたところ、現在は下記のとおりである。なお、厳密なものではないためあくまでも目安として参考にしてほしい。

上の3本が2020年9月1日にリニューアルを果たした現行モデルで、下がそれに伴って生産を終了した旧型モデルである

<現行モデル(新品)>
・Ref.126610LN(ブラックベゼル)|定価96万5800円→実勢価格176〜185万円
・Ref.126610LV(グリーンベゼル)|定価100万9800円→実勢価格225〜240万円
・Ref.126613LB(ブルーベゼル)|定価150万9200円→実勢価格210〜220万円
・Ref.124060(日付無し)|定価85万4700円→実勢価格150〜162万円

<旧型モデル(USED)>
・Ref.116610LN(ブラックベゼル)|当時の参考定価94万3800円→実勢価格130〜160万円
・Ref.116610LV(グリーンベゼル)|当時の参考定価98万7800円→実勢価格210〜230万円
・Ref.116613LB(ブルーベゼル)|当時の参考定価148万7200円→実勢価格160〜190万円
・Ref.114060(日付無し)|当時の参考定価83万2700円→実勢価格120〜140万円

 いずれにしても、まあ簡単に手の出せるレベルにはないのには変わりはないのだが、現状はこんな状況なのである。このようにして実勢価格を見ていてふと思ってしまうのが、ここまで高騰してしまうと、購入対象が別に現行モデルでなくともいいのではと。

 現行のブラックベゼルの実勢価格か、もしくはそれに20万円ぐらいプラスすれば、レア仕様のものでなければ、それなりにいい雰囲気のアンティークのサブマリーナーも十分視野に入ってきてしまうのである。

菊地 吉正 - KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。

-ロレックス, @kikuchiのいまどきの時計考
-, , , ,