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【梅雨本番】 時計ベルトの汗染み対策&イメチェンに、復刻ブレスレットはいかが!

 近頃は気温の上昇とともに湿度も高くなっているせいか、日中は汗ばむことも多くなった。そして、この汗に特に注意しなければならないのが、革ベルトの裏側にできる汗染みだ。

 時計を愛用している方はおわかりだと思うが、この時期は表面的に汗をかいていなくても、腕時計のベルトやブレスレットの内側は密着していることもあって、汗をかいていることが多いからだ。

 そこでおすすめなのが、ブレスレットへの付け替えである。革ベルトも汗対策が施されたタイプも出ているが、どうせなら雰囲気を変えるという意味でも一考してみてはいかがだろう。

 付け替え用のブレスレットも現在は様々なデザインが販売されているが、今回取り上げるのは、50年以上も前に製造されていたブレスレットの復刻版という特徴をもつ3モデルだ。

宇宙飛行士が着用した歴史的なメッシュブレス

復刻されたメッシュブレスをオメガのスピードマスターに装着した写真

 1920年にアメリカに創業したフォースナー(Forstner)社が原型を開発。同社は後にベルトメカーのジャコビー・ベンダー社に買収され、JBチャンピオンの名で販売されたメッシュブレスだ。このJBチャンピオンを一躍有名にしたのが、宇宙飛行士が着用するメッシュブレスとしてオメガのスピードマスターに装着されたことからである。これはその復刻モデルというわけだ。

 最大の特徴は、宇宙服の上からも巻くことが出来るようにと、工具なしで長さ調整ができ、直ぐに脱着できる点にある。手首周り約14.5〜18.0cmに対応したレギュラーサイズと、当時の宇宙飛行士が付けたオリジナルと同じサイズである手首周り18〜25.5㎝タイプの2種類が用意されている。

エンドビースは2種類。左がストレート、右がホーンドタイプ

 なおエンドピース(接続パーツ)の形状は、ストレートタイプとケース側面に沿って両サイドが若干弓なりになった当時宇宙飛行士装着用だったホーンドタイプがあり、伸縮性のあるスプリング式ということもあってスピードマスター以外にも装着して楽しむことができる。

【FORSTNER(フォースナー)】
ステンレススチール製。ベルトの取り付け幅はナロータイプとワイドタイプの2サイズあり、伸縮性のあるスプリング式のエンド・ピースのため、前者はラグ幅16〜20mm、後者はラグ幅19〜22mmに対応している。1万6500円

クロノワールド TEL.03-6284-1770

ロレックスに装着されていたリベットブレスを忠実復刻!

上はアンティークのサブマリーナー、Ref.5513にリベットブレスを装着。下はフィット管をエンドビースに装着して通常のダイバーズウオッチに装着した写真

 俳優の木下ほうか氏が監修した時計“パートナー1”のために一から製作したオリジナルのブレスレットで、1950年代半ばから60年代半ばにロレックスに採用されていた通称“リベットブレス”を忠実に再現したものだ。

 最大の特徴は、精密ドライバーがあればブレスレットのコマ詰めができるため長さの調整が自分でできてしまう点だ。これはほうか氏の要望で作られた仕様で、当時のオリジナルにはなかったもの。

四つのコマはネジ式になっているため精密ドライバーがあれば、自分でコマを外すことができる

 ケースに装着するためのパーツ、弓カン(フラッシュフィット)は、ロレックス製の弓カン(Ref.FF580)に近づけて製作しているため、1970年代のGMTマスター(Ref.1675)、サブマリーナー(Ref.5513)、エクスプローラー I (Ref.1016)にも若干の調整が必要の場合あるが付けられるという。

 また、フィットカンと呼ばれるパーツが付属しており、これをブレスレットのエンドピースに装着することで、ロレックス以外でも様々な時計に付けて楽しむこともできるのもポイントだ。

【アウトライン・リベットブレス】
ステンレススチール製。ブレス幅20mm(フィット管は20mmと18mmが付属)。全長171.6mm(コマをすべて外しバックルアジャストも使用した場合の最小は130.4mm)/厚さ2.9mm。2万4200円

シーズ・ファクトリー TEL.03-5562-0841

イギリス空軍にも制式採用された往年のバンブーブレス

アンティークの愛好家の間では、見た目がハシゴのようなことからラダー型バンブーブレスとも呼ばれる

 アンティークの軍用時計の専門店として知られるキュリオスキュリオ監修の下にアウトラインによって復刻されたこの“バンブーブレスレット”。オリジナルは1930年代初期と、約90年も前に開発された。

 多数の縦長O型リングを板状のステンレスパーツ(以降コマと言う)を折り曲げて繋げるという独特な作りで、見た目がハシゴのようなことからラダー型とも呼ばれる。アンティークウオッチの世界では有名なブレスレットのひとつだ。

 最大のメリットは、先に紹介したフォースナーのメッシュブレスのように長さを自在に、しかも簡単に調整ができるというところにある。実際の手首の太さよりもかなり長めに作られており、折り返しリングにそれをとおして2 重になる。つまりこの部分で長さを調整するというものだ。

折り返しリングをとおして2 重になっているため、自分の手首に合うところで任意に調整可能だ

 そして、ブレス先端のクリップ(留め金)に設けられているL型フックをコマとコマの隙間に差し込み引っ掛けて留める。どの場所の隙間であっても留められるため、長さは自在に調整できるというわけだ。そのため厚手の飛行服の上から着ける際の利便性が評価されて、イギリス空軍に制式に採用され1981年ごろまで使われていたといわれるスグレモノである。

【アウトライン・バンブーブレスレット】
ステンレススチール製。ブレスレット幅18mm。エンドピースのラグ幅が18mm タイプと20mmタイプの2種類あり。手首周り15 〜18cm に対応。1万9800円

シーズ・ファクトリー TEL.03-5562-0841

文◎堀内大輔(編集部)

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