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【強めの曲線が新潮流!?】滑らかなフォルムが際立つ新世代ラグジュアリースポーツ3選

 1972年、オーデマ ピゲが発表したロイヤル オークを皮切りに、高級時計メーカー各社が手掛けるようになったステンレススチール素材のスポーティに使える腕時計に、ドレスウオッチにも引けを取らない高級感を与えた“ラグジュアリースポーツウオッチ”。
 以降、76年に登場したパテック フィリップのノーチラス、77年に登場したヴァシュロン・コンスタンタンの222など、実に様々なラグジュアリースポーツウオッチがリリースされ、ブランドを代表するコレクションとなった。

 ラグジュアリースポーツウオッチは以前から人気が高かったが、特にここ数年、かつてないほど注目を集めている。そんな人気ぶりに伴って、新世代のラグジュアリースポーツとも言うべきモデルがブランド各社から登場している。2019年にショパールが発表したアルパイン・イーグル、そしてA.ランゲ&ゾーネのオデュッセウスなどは、その好例と言えよう。

 前述の通り、ラグジュアリースポーツウオッチがもつ特徴としては、ステンレススチール素材でスポーティに使え、かつドレスウオッチにも引けを取らない高級感を備えることが挙げられる。付け加えるならば、エッジを立たせ、立体感を強調した外装というのも特徴のひとつと言えるだろう。

 また、流線形のデザインをはじめ、曲線や滑らかなフォルムを備えたディテールは、既存のラグジュアリースポーツウオッチでも見られた特徴ではあるが、新世代のラグジュアリースポーツでは、曲線や滑らかなフォルムの存在を際立たせ、より一層エレガントな雰囲気を強調したモデルが多く見られるところも特徴と言える。

 今回はそんな新世代のラグジュアリースポーツウオッチのなかから、曲線や滑らかなフォルムが際立つ、エレガントな雰囲気が魅力の3モデルをピックアップしてみた。

 

1 H.モーザーのストリームライナー・フライバック クロノグラフ オートマティック

 2020年の新作としてH.MOSER&CIE.(H.モーザー)が発表した、ブランド初のステンレススチール一体型ブレスを備えるモデル。開発に際し、ケースとブレスが一体化したデザインにすることが前提とされ、ケースからブレスにかけて滑らかさとしなやかな連続したライン、そして、人間工学に基づいた極めて良好な着け心地が追求された。

 そのため、すべてのリンクが可動するように連結された非常に複雑な構造のブレスは、手首のカーブに沿うようにフィットする極めて滑らかなつくりをもつ。
 また、本作はクロノグラフモデルだが、アジェノー社がH.モーザーのために開発したクロノグラフムーヴメントを搭載。センターに60秒と60分のクロノグラフ積算針を与えると同時に、通常の時分針も同軸に設計。インダイアルのない優れた視認性にを確保した。しかも、60分積算針は1分ごとに1目盛り分だけ針がジャンプするステップ運針。クロノグラフ秒針との見間違えにくいユニークな動きも実現している。

 ちなみにストリームライナーという名は、1920~30年代に登場した流線形の高速列車(ストリームライナー)の流線形フォルムにちなんだもの。

 

H.MOSER&CIE.(H.モーザー)
ストリームライナー・フライバック クロノグラフ オートマティック
■Ref.6902-1200。SS(42.3mm径)。12気圧防水。自動巻き(Cal.HMC 902)。世界限定100本。528万円

 

【問い合わせ先】
イースト・ジャパン
TEL:03-6274-6120
H.MOSER&CIE.(H.モーザー)日本公式サイト
https://www.h-moser.jp

2 ウルバン・ヤーゲンセンのワン・コレクション

 古典的なクラシックウオッチを主に手掛けてきたウルバン・ヤーゲンセンが、従来のイメージを覆すスポーティなコレクションとして19年に発表したワン・コレクション。独自のステンレススチールブレスを採用した初のモデルであり、防水性能はスポーツモデルにふさわしい120m防水を確保している。

 ラグジュアリースポーツウオッチのセオリーであるサテンとポリッシュ仕上げによる立体感のあるケースデザインをもつが、直線はなくすべて曲線で作られているため、極めてエレガントな雰囲気を醸す。また、グレナージュという手法を用いたギョーシェ装飾文字盤やオーバルデザインのコマが特徴的なブレス、さらに約72時間のパワーリザーブを確保した独自のムーヴメントなど、細部まで抜かりのない手の込んだ作りは必見。

 

URBAN JÜRGENSEN(ウルバン・ヤーゲンセン)
ワン・コレクション
■Ref.5241。SS(41mm径)。120m防水。自動巻き(Cal.P5)。352万円

 

【問い合わせ先】
レ・ザルティザン
TEL:03-5940-7797
レ・ザルティザン公式サイト
http://www.lesartisans.jp

 

3 ベル&ロスのBR05


 ベル&ロスの新たなコレクションとして、19年に投入されたBR 05。サテンとポリッシュを交互に配して立体感を強調した仕上げや、ブレスの最初のコマがケースの一部を成すディテールなど、ラグジュアリースポーツウオッチのセオリーに則った王道のスタイルを採用。一方、ブランドのアイデンティティでもある“四角の中に丸”というデザインコードを継承する洗練されたスタイルを実現した。

 ケースとブレスが繋がっているような一体感のあるデザインを取り入れることで、視認性や機能性に優れ、過酷な環境下で活動するプロフェッショナルに向けた既存のコレクションとは、ひと味異なる都会的な雰囲気を表現している。

 

Bell & Ross(ベル&ロス)
BR05 ブラック スティール
■Ref.BR05A-BL-ST/SST。SS(40mmサイズ)。100m防水。自動巻き(Cal.BR 321)。60万5000円

 

【問い合わせ先】
ベル&ロス ジャパン
TEL:03-5977-7759
Bell & Ross(ベル&ロス)日本公式サイト
https://www.bellross.com

 

文◎佐藤杏輔(編集部)

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