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【WLN女子部発】文字盤を返してオンオフ違う私を楽しむ! 大人女子にオススメしたいJAEGER-LECOULTRE(ジャガー・ルクルト)のレベルソ・ワン・デュエット

 女性編集者がレディースウオッチの新作を実際に見て、感想を交えて紹介する本企画。今回はJAEGER-LECOULTRE(ジャガー・ルクルト)のアイコンモデルであるレベルソから、レディースコレクションの新作“レベルソ・ワン・デュエット”を取り上げる。


 時計好きなら誰しもが知っている1833年創業の老舗時計ブランド、ジャガー・ルクルト。創業当初から外装からムーヴメントまで自社で製造を行うマニュファクチュールブランドであり、世界3大メゾンに数えられるブランドにもムーヴメントを提供した歴史を持つ。

 そんな格式と伝統を持つブランドであるジャガー・ルクルトといえば、文字盤を裏返すことのできる独特のデザインの腕時計“レベルソ”を思い浮かべる人も多いだろう。

 さて、今回紹介するのはレベルソのなかで唯一のレディースコレクション“レベルソ・ワン”の新作だ。個人的にレベルソに憧れていたこともあり、ワクワクしながら取材へ向かった。

 レベルソ・ワンは2016年に同ブランドがコレクションを再編成した際に発表されているもので、1930年代初頭の女性用レベルソに採用された、オリジナルケースが描く細長いフォルムから着想を得ている。
 その特徴は、当時のトレンドであるアール・デコ調のデザインを採用しているところ。アール・デコの直線的でモダンなデザインにドーフィン針がフェミニンな雰囲気を加えている。また他のレベルソよりも細長いフォルムが採用されているのも特徴だ。

 とてもエレガントな雰囲気が素敵な時計だが、意外なことにレベルソが誕生したきっかけはイギリス貴族のたしなみのスポーツ“ポロ”であることはご存知だろうか。
 レベルソが生まれるきっかけは、“ポロの最中に時間を確認できる時計が欲しい”という要望によるものであった。

 実は当時の時計の風防に使われていたのは、今多くの時計に使われているサファイアクリスタルと違いガラスを用いていたため、とても割れやすく、スポーツの際に気軽に着用できるものではなかった。そのため風防を裏返すことで、衝撃にも耐えられるよう工夫されたのだ。

 今では素材が進化したため、風防を裏返す必要はなくなったが、あえて当時の意匠を好む人や、裏ブタ側にエングレービングやエナメル加工でイニシャルやイラストを施す人もいるとのこと。粋な楽しみ方でなんとも素敵だと思った。

【モデル紹介】

 レベルソ・ワンには文字盤の裏表両面に文字盤があるものと、表面だけのものの2種類があるが、今回紹介するのは両面に文字盤があるもの。モデル名の“デュエット”とは、両面に文字盤があるデザインを示している。ちなみに両面ともに同じ時間帯を示す。

 表のシルバー文字盤には、文字盤中央から放射線状にのびるサンレイ加工が施され、洗練された雰囲気に仕上げられている。

 一方裏のバーガンディカラーの文字盤は、表のシンプルかつ華奢な印象とは違い、艶感のあるラッカー仕上げとピンクゴールドのデザインが相まってラグジュアリーな雰囲気を感じた。

 そして裏返すときに気付いたのが、ケースバック部分にも美しいサンレイ仕上げが施されていること。聞くと専用の機械にて1本1本手作業で仕上げられたものだそう。こうしたところから、着用時には見えないところにも丁寧に作り込む、ブランドの徹底した時計製造へのこだわりを知ることができた。

 ところで今回の新作はこれまでのモデルと何が変わったのだろうか。気になって取材に応じてくれたブランドの担当者に聞いてみると、大きく変わったポイントは文字盤の上下にセッティングされたダイヤモンドだという。

 これまで裏面のみに採用されていたダイヤモンドを、今回は両面ともにジェムセッティングにて配置。ラグジュアリーな雰囲気であるのはもちろん、1列1列のダイヤモンドが表裏ひと続きになっているので、2つの文字盤をダイヤモンドでつないでいるような統一感も感じた。

 またこれまで採用されていたムーンフェイズを搭載しないことで、ムーヴメントが軽量化した点や、バックルを1930年代当時のピンバックルに戻した点などところどころ変更箇所がある。
 ダイヤモンドが多く採用されている反面、ムーンフェイズをなくしたことで価格が抑えられているので、以前より手に入れやすい価格になっているのもポイントだ。

【装着感は?】

 両面に文字盤を備えているということは、二つのムーヴメントが必要だと思っていたので個人的に“重そうだな”と想像していたのだが、思っていたよりも軽くて驚いた。恥ずかしながら取材で初めて知ったことなのだが、本モデルはムーヴメントひとつで両面の機構を動かしていたのだ。軽さの理由に納得しつつ、ひとつのムーヴメントで二つの文字盤を動かす技術に驚かされた。

 サイズ感は写真の通り、手首に余裕を残して収まるくらい。筆者の手首の大きさは一般的な女性の手首より少し太めなので、多くの女性は手首にジャストなサイズ感になるかと思う。
 個人的な感想になるが、適度に時計の重みを感じられるサイズ感が好みなので、小さすぎず程よい大きさで腕なじみがとてもよかった。

【推しのポイント】

これ1本あれば、オンオフ問わず様々なシーンで活躍すること間違いなし

 表面のシルバーの文字盤と、バーガンディーカラーの落ち着いた色合いの裏面の文字盤で、シーンごとに使い分けができるのがうれしいポイント。
 シルバーの文字盤は、四隅にアール・デコ調のデザインを施したフェミニンな雰囲気のあるデザインが素敵だと思った。普段使いはもちろん、ビジネスシーンでも活躍してくれそう。一方バーガンディカラーの裏面の文字盤は、落ち着いた色味がシックな印象をもたらし、パーティーシーンにぴったり。仕事中はシルバー文字盤、アフターファイブはバーガンディカラーの文字盤に返すだけで、腕元から日常とは違う自分を演出できるのもうれしい。

 個人的な話になるが、筆者はあと数年でもうすぐ30歳を迎える。そろそろ大人の女性の仲間入りをするにあたり、少しは恥にならない時計を身に着けたいところ。魅力的な時計は色々あるが、華美になりすぎないデザインでありつつ、一目でレベルソと分かる特徴的な意匠に、他にはない特別な魅力を感じさせる。着けているだけで自信が持てそうなデザインに心引かれてしまった。

 ブランドの担当者に話を聞くと、最近では20代後半から30代の女性で、筆者と同じように一生モノの時計を求めるユーザーが増えているとのこと。
同じようにそろそろ年齢にふさわしい時計が欲しいと考えている女性に、ぜひオススメしたい1本だ。


*スペック*

Ref.Q3342520
レベルソ・ワン・デュエット

【ケースサイズ】
40.1×20mmサイズ

【厚さ】
9.09mm

【キャリバー】
844(手巻き)

【機能】
時/分表示、表裏で同一時間帯

【パワーリザーブ】
約38時間

【文字盤】
表面:シルバーサンレイギョーシェ
裏面:スパンコールのラッカー仕上げ(バーガンディ)

【ダイヤモンド】
56粒(0.63カラット)

【防水性】
3気圧

【価格】
229万6800円

【お問い合わせ】

ジャガー・ルクルト 公式サイト
https://www.jaeger-lecoultre.com/jp/jp/home-page.html

文◎佐波優紀(編集部)

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