BASELWORLD(バーゼルワールド)2019 新作レポート/TAG HEUER(タグ・ホイヤー)編

Watch LIFE NEWS編集部・副編集長、佐藤が、BASELWORLD(バーゼルワールド)2019を現地取材。各ブランドから発表された新作の魅力をレポートします。

コレクションとして独立した新生オータヴィア

タグ・ホイヤーの2019年新作ハイライトといえば、やはりオータヴィアだろう。
オータヴィアの名は、Automobile(自動車)と Aviation(航空機)の造語に由来し、創業家3代目のシャルル・エドワード・ホイヤー(現会長、ジャック・ホイヤーの父)の手により誕生したコレクション。1933年からダッシュボード計器として、多くのレーシングカーや航空機に使用されていたが、57年に生産を停止。その後、CEOとなった4代目のジャック・ホイヤーが、62年に回転ベゼルを備えたクロノグラフ、腕時計コレクションとしてのオータヴィアを発表した。
腕時計コレクションとして登場したオータヴィアは、ラリーレースのエネルギーやエキサイティングさを体現したモデルとして世界のレーシングファン、そして軍関係者の間で人気を博したが、85年に生産を終了。高い人気と評価を享受していたものの、その後は独立したコレクションとして登場することはなかった。そして2019年、タグ・ホイヤーの独自のコレクションとして復活したのが、シリーズに由来する冒険と不屈の精神をテーマにした新生オータヴィアコレクションだというわけだ。

左から、1933年に誕生したダッシュボード・クロノ、1962年のオータヴィア、1969年のオータヴィア、そして2019年の新生オータヴィア

ファッション性に優れた、巧みなディテールワーク


新しいオータヴィアコレクションでは、かつてのオータヴィアに見られる特徴が随所に散りばめられたコレクションとなっている。双方向回転ベゼル、丸みのあるケースと面取りしたラグは1960年代に製造されていたオータヴィアにインスパイアされたもの。また、大振りなリューズは、パイロット用の腕時計などにインスピレーションを得たもので、手袋を着用しながらでも操作しやすくなっている。また、時間が読み取りやすいアラビア数字インデックスを持つ文字盤は、インデックスに加えて太い時分針、そして秒針(先端部)にスーパールミノバ(SuperLuminova®)を塗布し、暗い環境でも優れた視認性を実現している。
また、文字盤にはブラック、グレー、ブルーの三つのバリエーションを採用するが、表面を荒らしたマットな仕上げを持ち、中央部分から文字盤外周に向けて徐々に色が濃くなっていくスモークダイアルは、アンティークウオッチのような独特の味を醸し出しており、高いファッション性も兼ね備えているところも見逃せない。

 


また、ベルトやブレスレットは、オータヴィア コレクション全モデルでワンタッチで交換が可能。カーフスキンのレザーベルトは、ダークブラウンとライトブラウンをラインナップ(直営ブティック、ギャラリー限定モデルとなるブロンズケース用にはカーキカラーもある)し、ブレスレットモデルではウオッチボックスの中に、NATOベルトも同梱。ブレスとベルトは、ケース下部にあるプッシュボタンを押せば、特に道具を使わずに簡単に交換できる仕様を採用。なお、ブレスレット、レザーベルト、NATOベルトはそれぞれ別で購入できるため、好きな組み合わせで自分だけのスタイルを作ることができるのも魅力となっている。

最新技術を駆使した“アイソグラフ”ムーヴメント

新しいオータヴィアに搭載されているムーヴメントは、クロノメーター認定を受けたキャリバー5。
新しいオータヴィアが搭載するキャリバー5では、最先端のカーボンコンポジット製ヒゲゼンマイが採用された。カーボンコンポジット製ヒゲゼンマイは、タグ・ホイヤーが発明し、特許を取得している技術で、以下のような特徴を持っている。

■時計が磁気源に触れても磁気を帯びない完全耐磁性
■軽量で低密度で、重力や衝撃の影響を実質的に受けない
■完全な同心円状の振動を実現
■通常は後から取り付けられるヒゲ玉の一体製造が可能
■最適な温度特性と空力弾性(テンプとの組み合わせにより)


タグ・ホイヤーのカーボンコンポジット製ヒゲゼンマイは、まず素材の特性として、磁気を一切帯びない完全耐磁性を実現しているほか、ラ・ショー・ド・フォンの自社内ラボラトリーで行われた落下実験では、1mの高さから固い床に落下した際の衝撃に値する最大荷量5000Gにも耐える耐衝撃性も証明。さらに、完全な同心円状の振動の実現に加えて、ヒゲ玉の一体化製造、カーボンコンポジット製ヒゲゼンマイとアルミニウム合金製テンプを組み合わせることで最適な温度特性と空力弾性が得られ、精度の向上が図られた。

 

①Ref.WBE5112.FC8266。ブルーの文字盤とベゼル、ブラウンレザーベルト
②Ref.WBE5110.FC8266。ブラックの文字盤とベゼル、ブラウンレザーベルト
③Ref.WBE5111.FC8267。グレーの文字盤とSSベゼル、ブラウンレザーベルト
④Ref.WBE5112.EB0173。ブルーの文字盤とベゼル、SSブレス(&NATOベルト)
⑤Ref.WBE5110.EB0173。ブラックの文字盤とベゼル、SSブレス(&NATOベルト)
⑥Ref.WBE5191.FC8276。ブラウンの文字盤とベゼル、ブラウンレザーベルト
⑦Ref.WBE5190.FC8268。グリーンの文字盤とブラックベゼル、カーキーレザーベルト

 

ラインナップはスタンダードな組み合わせとなるスチールケース&セラミックベゼルのタイプでは、レザーベルト仕様とブレスレット&NATOベルト仕様が文字盤違いで各2モデル、スチールケース&スチールベゼルタイプは1モデル、そして直営ブティック、ギャラリー限定となるブロンズケース&セラミックベゼルタイプは2モデルと、計7モデルをラインナップ。スタートプライスは、最も手にしやすいスチールケース&セラミックベゼルのレザーベルト仕様で41万5800円。最も高いブロンズケース&セラミックベゼルタイプでも50万2200円と、その作り込みと盛り込まれた高い技術を鑑みれば、かなり戦略的なプライスとなっている。

SPEC

■ムーヴメント 自動巻き(キャリバー5)、自社製の新アイソグラフヒゲゼンマイ搭載、クロノメーター認定、直径26㎜径、25石、2万8800振動/時、パワーリザーブ約38時間
■機能  時間・分・秒表示、デイト表示
■ケース 42mm、セラミックベゼル×SS(①②④⑤)、 SSベゼル×SS(③)セラミックベゼル×ブロンズ(⑥⑦)
■防水性 100m(10気圧)防水
■その他 反射防止加工のサファイアクリスタル風防、スモークダイアル、スーバールミノバ®塗布のロジウムコーティングインデックスと針
■価格(税込み) ①②は41万5800円、③40万5000円、④⑤は45万9000円、⑥⑦は50万2200円

 さて、今回のレポートは新しいオータヴィアコレクションのみの紹介となったが、もう一つの注目モデルとなるゴルフファン向けに開発されたタグ・ホイヤー コネクテッド モジュラー 45“ゴルフ エディション”については、また後日詳細をお届けしたい。

文◎佐藤杏輔(編集部)/写真◎水橋崇行(ブースカット)

 

【問い合わせ】

LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー
https://www.tagheuer.com/ja-jp

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