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女性編集者セレクト! 登山で着けたいハイテクなアウトドアウオッチ4選

 女性編集者・佐波が、女性の視点で興味を持った時計を、テーマごとに紹介。今回は、登山のお供に最適なアウトドアウオッチを選んでみた。

 日本各地で梅雨が明けはじめ、本格的なレジャーシーズンを目の前に控えた今日この頃、そろそろ夏休みの予定を考え始める人も多いのではないだろうか。
 温泉旅行にいったり、家で海外ドラマにどっぷりハマったりと、ゆっくりと体を休めるのも良いが、逆に、休日こそ積極的に体を動かしてリフレッシュしたい、という人も多いはず。
 そこで今回は、体を動かすレジャーのなかから、登山に注目してみたい。

 実は私自身も登山が好きで、これまで高尾山や大岳山、日の出山、大山など、都内近郊の山に登ってきた(まだまだビギナーであるものの、いずれは富士山に挑戦したい……!)。

 登山の楽しみといえば、道中の植物や頂上の景色など、自然を直に感じられる醍醐味もあるけれども、後日その記録を見返すこともひそかな楽しみだったりする。登山の感想を記録しておくだけでも十分、達成感が味わえるのだが、自分が実際に歩いた道のりの高度やペースなどを詳細に見返すことが出来たなら、もっと達成感を感じられるのではないか。

 そんな思いから、今回は登山に使えるデジタルウオッチを4本選んでみた。

 なぜデジタルウオッチに限定したのかというと、アナログ表示の時計に比べて登山で使える機能が使いやすいと考えたから。安全に登山ができるような機能にも注目し、以下の選考基準をもとに、これは欲しい、という時計を紹介する。

1.方位計が備えてあること
2.記録機能が備わっていること
3.急な天候の変化を察知するための、気圧計を搭載していること

 上記3点を最低条件とし、さらに個人的な注目ポイントを抜き出した。なお、その機能についてはモデルの紹介のなかで解説させていただいている。ぜひ、登山の際の時計選びの参考にしていただければ幸いだ。

 

◇おすすめモデル 01

カシオ / プロトレック PRW-3100シリーズ

注目ポイント
高度、気圧、方位を詳細に記録する“トリプルセンサーver.3”/気圧傾向インフォメーションアラーム/タフソーラー

 トリプルセンサーは三つのセンサーで気圧や高度、温度を計測し、刻々と変わる気象を感知するプロトレックの独自機能。1999年より富士山より標高が高い山でも高度が計測できるように改良され、海外での本格的な登山の際にも活躍してくれる本格アウトドア時計だ。

 トリプルセンサーを活用した便利な機能が“気圧傾向インフォメーションアラーム”。急激な気象の変化を事前に察知し、アラームで知らせる機能で重宝すること間違いなし。
 事前に天気予報を確認していても山の天候は不安定。道中の急な天候の変化に悩まされたことがある人も多いはず。しかしこの機能を活用すれば、天候が本格的に変化する前に身を守るための対策ができるので、特に天候が変わりやすい、標高の高い山に臨む人におすすめ。

 またカシオ独自のタフソーラーにより太陽光で充電ができる。登山中に電池が切れてしまう心配がないというのもうれしいポイントだ。

Ref.PRW-3100FC-1JF。SS(47.1㎜径)。10気圧防水。6万6960円/問カシオ計算機お客様相談室

 

◇おすすめモデル 02
セイコー / アルピニスト

注目ポイント
登山データ記録機能(登高スピード、高度)/ソーラー充電/軽量(52g)

登山家、三浦雄一郎氏の次男で同じく登山家の三浦豪太氏監修の、登山用ソーラーデジタルウオッチ。

 特に注目したいのが、登高スピードを表示するアルピニスト独自の機能。1時間あたりに移動する高度差(m/h)で、自分の登るペースを確認し、頂上への到着予定時間を把握することができる。さらに登山経験を積むたびに自分の最適なペースが把握できるようになるので、無理のない登山計画の作成や、オーバーペースを防止する効果もある。
 自分のペースや挑戦できるレベルを把握しながら、徐々に経験を積んでいきたい、まさにビギナーの私にぴったりなモデル(欲しい……)。

 またケースにプラスチック、ベゼルにアルミニウムを用いたことでわずか52gの軽さを実現しているのもポイント。手首への負担が少なく、プッシュボタンの凹凸が小さいので、手を折り曲げたときに誤って手の甲でサイドボタンを押してしまう、といった誤作動が少ないのも魅力。

Ref.SBEB003。プラスチック×アルミニウム(44.8×52㎜サイズ)。10気圧防水。2万8080円/問セイコーウオッチお客様相談室

 

◇おすすめモデル 03
SUINTO 9 BARO TITANIUM

注目ポイント
最大120時間のバッテリー駆動時間/FusedTrack™アルゴリズム(みちびき衛星受信)/天候に関わる機能/ルート共有アプリケーション

 注目ポイントはまず、電池の持ちの良さだ。一般的に、スマートウオッチは電力の消費が激しく長時間連続して使うことが難しい印象だが、このモデルはGPS追跡がオンの状態で、25時間から最大120時間もの長時間稼働を実現する。
 長時間稼働の秘密は、スント独自の“FusedTrack™アルゴリズム機能”。GPSとモーションセンサーのデータを組み合わせることで、精度を損なわずにGPS消費電力を低下させ、バッテリー寿命を延ばすことができるというわけだ。軌道と距離を計測する精度の向上にも繋がり、まさに一石二鳥!

 屋外での急な天候の変化を知らせるアラーム機能にも、精度の点で、本品ならではの工夫が盛り込まれている。GPSデータのみならず、気圧高度情報を組み合わせることでより正確な高度情報を提供。スント9はGPSデータにのみに基づいているので、購入を悩んでいる人はこちらのスント 9 BAROの方が、山登りには最適かもしれない。

 またスント アプリで世界中の登山愛好家と繋がり、ルートを共有できるサービスも展開しているので、海外の登山に挑戦したい人、情報を共有したい人におすすめ。時計から新しい世界が広がりそうで、わくわくしてくる。

Ref.SS050145000。TI(51.5㎜径)。100m防水。9万6120円/問スント カスタマーサービス

 

◇おすすめモデル 04

ガーミン / MARQ EXPEDITION

注目ポイント
オリエンテーリング/Body Battery(ボディーバッテリー)/リカバリータイム表示/地形図表示(みちびき衛星受信)

 ガーミンが得意とするGPS機能の技術を集結させた高性能ウオッチシリーズ、“MARQ(マーク)”。なかでもEXPEDITION(エクスペディション)は、登山に特化したモデルとして発売された。その象徴ともいえる機能が、内蔵のABCナビゲーションセンサーとツートーンのコンパスベゼルで、進むべきコースをサポートしてくれる“オリエンテーリング”機能だ。GPSと連動した機能で、コースアウトの危険性を防いでくれる。

 また文字盤上に地図を表示する機能も搭載。360°の目盛りを刻んだ、コンパスの役割を果たすベゼルと合わせて画面上の地図を確認することで、これまたルート選択のミスを防ぐことができる。

 もうひとつ注目の機能を紹介。
 いくら体調管理に気を付けていても、体の状態は当日にならないとわからないもの。登山当日、足が思うように進まなかったり、なんとなく疲れやすさを感じる、なんていう経験はないだろうか。そんなときに便利なのが、本モデルが搭載しているBody Battery(ボディーバッテリー)機能。その日の心拍数変動や活動状況、または睡眠時間やストレスレベルなどの精神状況も考慮し、残りの体力を数値化してくれる。

 そのほかにも、活動の後に休むべき時間を表示する“リカバリータイム”機能が搭載されているのも嬉しいポイント。コースが複雑であったり、難所が複数箇所ある難易度が高い山でも、登山当日の体調に合わせて無理をすることなく山登りを楽しめるはずだ。

Ref.010-02006-72。TI(46㎜径)。10気圧防水。27万円/問ガーミン・ジャパン

 

文◎佐波優紀(編集部)

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