芸能人の愛用時計

嶋 大輔 -男の肖像時計の選択(パワーウオッチVol.45)

愛用のパネライ ルミノールGMT。マッシブなデザインにラバーベルトがよく似合っている。「傷が付いても気にしない」という嶋さんのタフな使い方にもベストマッチングだ

 

学ランにリーゼントというツッパリキャラでデビューした嶋さんだが、現在は渋い男の魅力を感じさせる俳優として活躍しているのは周知の通り。時計には男のステータスを示すものという側面があるが、その流儀をきちんと現在でも受け継いでいるのが、筋目を大事にする嶋さんらしい。

「クルマ、時計、靴っていうのは、どんな時代でも男のステータスを象徴するものですよね。ただ時計に関しては、価格よりも自分が気に入ったものかどうかを重視したいんですよ。自分で時計のことを意識するようになったのは、20歳を過ぎてからでした。高校生くらいのころはお金もなかったし全然興味なかったな。やはりバブル絶頂期からですよね。当時は仕事をバリバリされていた社長さんとかが、必ずいい時計をしていたんですよ。将来は自分もこういう時計を自分の力で買えるようになりたいとは思っていましたね。初めて手に入れた高級時計は、ロレックスの10ポイントダイヤ入りです。映画で賞を獲得したときにいただいたんですけど、やはり嬉しかったです」

時計に関しては、価格よりも自分が気に入ったものかどうかを重視したいんですよ---

ジュエリーを使った時計などもさりげなく使っていそうだが、本人はそうした時計はまったく好きではないという。時計は実用品と割り切っているのだ。

「そっち系は自分には全然似合わないと思いますよ(笑)。買ったこともあるけど、どうもしっくりこなくて友達にあげちゃいました。ほかにデイトナやフランク・ミュラーなども持っているんですけど、最近使っているのはこのパネライばかりですね。結構使い込んでいて、傷が付くのも全然気にしないです。自動販売機にも平気で手を突っ込んじゃう(笑)。形あるものいつかは壊れると思っていますんで、あまり気を遣わないで使える時計がベストですよね。結局自分らしく使えるっていうのが重要で、このパネライは自分らしいと思える時計なんです」

『結局自分らしく使えるっていうのが重要で、このパネライは自分らしいと思える時計なんです』---

そうした哲学は持ち物全般に通じるものだ。

「基本的に実用的なものが好きなんですよね。時計にしてもシンプルで見やすいものが好きだし、クルマも今まで乗ったのがボルボ、クラウン、キャディラック……スポーツカーよりはどっしりした感じのものが好きですね。ファッションに関しては、仕事のときはスタイリストさんが用意した服を着ますけど、ふだんは原色が好きで放っておくとそういう服ばかり買っちゃう。そういう趣味や嗜好は、若いころからあまり変わっていませんね。現在持っているのは7本くらいで、新しい時計もたまに気になるけど、実際買おうとなると女房に怒られないようにとか気を遣っちゃいますからね(笑)」

最近はピアジェのアルティプラノなども気になっているという。あの薄型ケースが、いつか嶋さんの腕で輝きを放つ日が来るかもしれない。

 

嶋 大輔俳優・タレント
SHIMA DAISUKE 1964年5月22日、神奈川県生まれ。81年、横浜銀蝿の弟分としてデビュー。翌年リリースしたシングル「男の勲章」が70万枚を超える大ヒットを記録する。2005年には同曲の続編「大人の勲章」がインディーズチャート初登場1位を記録した。近年はタレント・俳優として活躍しており、映画「木更津キャッツアイ」「ロックンロール★ダイエット!」、テレビ「ウルトラマンコスモス」「ヤスコとケンジ」などに出演している。

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