ヨットマスターロレジウム。購入前に知っておきたい注意点!|【ロレックス】通信 No.105

 先週に引き続き今回もヨットマスターを取り上げる。前回は現行のヨットマスター40から2016年に登場したダークロジウム文字盤をクローズアップしたが、それと入れ替わるかたちで16年で生産を終了したヨットマスターロレジウムについて注目してみたい。

 前回も触れたが、日本で不人気だったヨットマスターを一躍人気モデルに押し上げたのが、ヨットマスター誕生から7年後の99年に、新たにラインナップに加わったこのステンレススチールケース仕様のヨットマスターロレジウムである。ちなみにロレジウムとはロレックス、ステンレススチール、そしてプラチナを組み合わせて作った造語だとか。

2012年にマイナーチェンジされた2代目ヨットマスターロレジウム、Ref.116622。プラチナ素材を部分的に使った適度なラグジュアリー感が人気となった

 前回の現行ヨットマスター40との決定的な違いは、ベゼルにプラチナ950を使用しているところは同じだが、ヨットマスターロレジウムの場合は、ベゼルのみならず文字盤までもがプラチナ950製という点だ。

 ヨットマスター自体、名前が示すようにヨットオーナー向けに作られたものだけに当初はイエローゴールド素材を使用したモデルのみがラインナップしていた。ある意味これが日本で不人気だった原因なのだが、それに対して当時新たにラインナップされたヨットマスターロレジウムは、一部分だけに留めてプラチナを使用するという、さりげないラグジュアリー感が、何事にもほどほどを好む日本人には受け入れやすかったのだろう。特に普通とは違う少し主張のある時計を求めていた人にはちょうど良かったようだ。

回転ベゼルのみならず文字盤までもプラチナ950で作られている。なお回転ベゼルはプラチナ製のため深いキズを付けて交換となると費用はかなり高額となるため注意が必要だ

 ただ、実機を見るとわかるが、プラチナ部分のほとんどがサンドブラスト仕上げによるマット地のためギラギラ感は確かに抑えられているものの、レイズド仕上げと呼ばれる浮き彫り加工が施された目盛りやケース、そしてブレスの中ゴマ部分はポリッシュ(鏡面)仕上げのため、それなりに光沢感は強い。さすがにベーシックなサブマリーナーデイトとは明らかに雰囲気が違う。その点は注意したほうがいいだろう。

 さて、ヨットマスターロレジウムは先にも触れたように16年まで17年間製造された。その間、2012年にマイナーチェンジが1度だけ実施されている。それに伴う変更点は大きく三つだ。

 ひとつは搭載するCal.3135がブルーパラクロム・ヒゲゼンマイ仕様となった点。二つ目はフラッシュフィットとバックルが強化された新ブレスレットとなった。そして三つ目は蓄光がスーパールミノバからロレックスが開発したクロマライトという素材に変更された点だ。これらに伴いRef.16622からRef.116622へとレファレンスも変更になったというわけだ。

【写真】ヨットマスターロレジウムの新旧の違いを写真でチェック!

 さて、気になるユーズドの実勢価格だが、目安としては2代目のRef.116622で120〜150万円、初代のRef.16622で90万円台から120万円台といったところのようである。なおヨットマスターすべてに言えることだが、ユーズドで購入する場合は特に回転ベゼルのキズなどコンディションに注意したい。

 なぜかというと、前述したように回転ベゼルはプラチナ製のためキズが付きやすく、しかも交換となるととても高額なものだからである。また同時に、キズが付くのを気にする人は、その点も踏まえて購入を検討したほうがいいだろう。

菊地 吉正 – KIKUCHI Yoshimasa

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。

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