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【2020年新作時計速報】アイ・ダブリュー・シー(IWC)

 オンラインで一斉に新作を発表するという、これまでにないスタイルで実施されることになった“Watches & Wonders 2020”。発表されたばかりのIWCの新作速報をお届けしよう。

時代を超越したモダニティを体現する“ポルトギーゼ”から多彩な新作を発表

 “Watches & Wonders 2020”に先駆けて、自社製自動巻きムーヴメント、6900シリーズを搭載したポルトギーゼ・クロノグラフをリリースして注目を集めていたIWC。時計好きのなかには予想していた人も多いかもしれないが、“Watches & Wonders 2020”では、新作のハイライトとしてポルトギーゼをクローズアップしており、コンパクトな40mmケースを採用した自動巻きモデル、永久カレンダー搭載モデル、エレガントなプロポーションのケースが目を引く航海のためのスポーツクロノグラフ、初めて満潮・干潮の時刻を表示する機能を備えたモデルなど、多彩で魅力的な新作を発表している。

 注目すべきなのが、すべての新作に自社製キャリバーが搭載されているという点だろう。ポルトギーゼ・オートマティック40に搭載されている52000シリーズ、ポルトギーゼ・ヨットクラブ・ムーン&タイドに搭載の82000シリーズには、セラミック製のパーツを使用したペラトン機構を採用。そのほかにも、“ポルトギーゼ・ヨットクラブ・クロノグラフ”にはフライバック機能を備えた8900シリーズが新たに採用され、ポルトギーゼならではの魅力をより一層引き立てている。

 

ポルトギーゼ・オートマティック40

 6時位置にスモールセコンドを配した、端正ですっきりとしたデザインの文字盤を備え、1930年代末に発表されたRef. 325。そのクラシックなデザインは、ポルトギーゼコレクションに共通の特徴として、その歴史の中で脈々と受け継がれてきた。

 今回発表された“ポルトギーゼ・オートマティック40”は、このRef.325のデザインランゲージを継承しつつ、直径40mmのコンパクトなケースを採用した最新の自動巻きモデル。時代を超越するモダンなデザインに加え、これまでリリースされたスモールセコンドモデルにはなかった、コンパクトなサイズ感、自動巻きムーヴメントを搭載しているという点が実に魅力的だ。

 ムーヴメントはIWC自社製のCal.82200を搭載。この堅牢で高品質の自動巻きムーヴメントは、耐摩耗性に優れたセラミック製のパーツを使用したペラトン機構を備え、60時間のパワーリザーブを実現。サファイアガラス製の裏ブタからは、装飾を施したムーヴメントを遮ることなく楽しむことができる。

 このモデルは、K18レッドゴールド製モデルとステンレススチール製モデルで、4種類が展開され、ステンレススチール製のモデルには新たに開発されたバタフライ・フォールディング・クラスプが採用されている。

■Ref.IW358304。SS(40.4mm径)。3気圧防水。自動巻き(Cal. 82200/60時間パワーリザーブ)。79万7500円

 

ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー42

 1980年代にクルト・クラウスによって考案された永久カレンダーは、最大限の自律性とシンプルな操作に焦点を合わせ、ユーザーのニーズを満たすよう、徹底的に考え抜いて開発されており、IWCの価値観を表現する複雑機構の名作として知られている。

 “ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー 42 (Ref. 3442) ”は、このIWCを象徴する複雑機構を継承し、自社製の自動巻きムーヴメント、82000シリーズに初めて搭載している新作モデル。ペラトン自動巻き機構に酸化ジルコニウムセラミック製のパーツが採用された自社製のCal.82650は、60時間のパワーリザーブを実現し、コンパクトな寸法によって、わずか42mmの直径を実現しているのも美点といえるだろう。

 永久カレンダーの機械式プログラムは各月の日数の違いを自動的に判別するだけでなく、4年ごとに2月末日に1日を追加。すべての表示が互いに完璧に同期し、リューズを回すだけで簡単に調節することが可能となっている。

 また、このモデルのカレンダーでは、日付、月、曜日がそれぞれ3時位置、6時位置、9時位置の3つのサブダイヤルに表示され、月表示に組み込まれた永久ムーンフェイズ表示は、実際の月軌道との誤差が577.5年間でわずか1日分という精度を実現。曜日表示は、次の閏年まで年数をカウントすることができる。

■Ref.IW344203。SS(42.4mm径)。3気圧防水。自動巻き(Cal. 82650/60時間パワーリザーブ)。257万4000円

 

ポルトギーゼ・ヨットクラブ・ムーン&タイド

 時を越えたエレガンスに堅牢性と6気圧防水が組み合わされたノーティカルスポーツウォッチとして2010年に登場し、ポルトギーゼコレクションにスポーティな趣をもたらしてきたポルトギーゼ・ヨットクラブ。新作として発表された“ポルトギーゼ・ヨットクラブ・ムーン&タイド (Ref.344001) ”は、新たに開発されたタイド表示機能を搭載した初のコレクションだ。

 高水位をもたらす大潮は、満月と新月の際に発生することが知られているが、このモデルでは6時位置のサブダイヤルで次の満潮と干潮の予想時刻を表示し、12時位置のダブルムーンフェイズ表示は大潮と小潮だけでなく、潮流の強さに関する情報も表示することができる。

 ケース内部にはダブルムーンフェイズ表示とタイド表示のモジュールを備えるIWC自社製のCal.82835を搭載。この堅牢な自動巻きムーヴメントは、セラミック製のパーツを使用したペラトン機構を採用し、68時間のパワーリザーブを備えている。サファイアガラス製の裏ブタを採用しており、精緻な仕上げを施した自社製ムーヴメントの機能美を鑑賞できるのも魅力的だ。

■Ref.IW344001。K18RG(44.6mm径)。3気圧防水。自動巻き(Cal. 82835/60時間パワーリザーブ)。393万8000円

 

ポルトギーゼ・トゥールビヨン・レトログラード・クロノ
 時計製造における偉業のひとつであるトゥールビヨン。ケージの中でテンプが軸を中心に回転する独特の機構は、文字盤に美しい外観をもたらすだけでなく、絶えず回転することにより重力が振動機構に与える影響を軽減し、時計の精度を高めている。

 “ポルトギーゼ・トゥールビヨン・レトログラード・クロノグラフ (Ref. 3940) ”は、6時位置にフライングトゥールビヨン、9時位置にレトログラード日付け表示、さらにクロノグラフを搭載したコンプリケーションモデル。複数の機構を組み合わせながら、視認性を損なうことなく機能的な意匠に仕上げられており、オート・オルロジュリーにおけるIWCの高い技術力を示している。

 ムーヴメントは68時間のパワーリザーブを備えたIWC自社製のCal.89900を搭載。クロノグラフは12時位置のシングルトータライザーにストップウオッチ機能で計測された時間と分を表示。停止機能付きトゥールビヨンが時計を完全に止めることを可能にしているため、秒単位の精度で時間を設定することができる。アンクルレバーとガンギ車に特殊なコーティングが施されており、表面が極めて頑丈になることによって摩擦が減り、エネルギーの流れが改良されているのも特徴だ。

 このモデルには、ニつのバージョンがあり、ノーティカルスポーツにインスピレーションを得たデザインを特徴とするブルー文字盤のブティックエディションは、ケースにK18Armor Goldを採用。この画期的な新素材は改良された微細構造により、従来のレッドゴールド合金よりも大幅に硬度が高められている。もうひとつのタイプはプラチナ製ケースを採用している。

■Ref.IW394005ブティックエディション。18K Armor Gold(43.5mm径)。3気圧防水。自動巻き(Cal.89900/68時間パワーリザーブ)。1197万5700円

 
文◎Watch LIFE NEWS編集部

【問い合わせ先】
IWC(TEL:0120-05-1868)
アイ・ダブリュー・シー公式サイト
https://www.iwc.com/ja/home.html

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