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セイコー“クラウン クロノグラフ”ほか、国産クロノの名作が進化を果たして次々と復活!?

 1969年に世界初の自動巻きクロノグラフが登場してから半世紀。2019年から20年年にかけて、SEIKO(セイコー)から国産クロノグラフの歴史にオマージュを捧げたアニバーサリークロノグラフがリリースされている。

半世紀を以上の時を経て蘇る、国産クロノの歴史を象徴する名作

 時計好きの間では注目を集めていたのだが、実は2019年はクロノグラフの歴史を語るうえで重要な節目の年。世界初の自動巻きクロノグラフの登場から50年というゴールデンアニバーサリーであった。
 そんなことから“世界初の自動巻きクロノグラフ”の開発競争に関わっていた時計メーカーが、自動巻きクロノグラフ誕生50周年を祝う特別なモデルを多数リリースしているのだが、何を隠そう、日本を代表する時計メーカーである“SEIKO(セイコー)”からも世界初の自動巻きクロノグラフに関連したスペシャルモデルが発表されている。
 まずはその経緯だが、1960年代当時、海外ではハミルトン・ビューレン、ホイヤー・レオニダス、ブライトリング、デュボワデュプラの4社と、ゼニス、モバードの2社が自動巻きクロノグラフの開発競争を繰り広げていた。
 最終的にホイヤー・ブライトリング連合が1969年の3月に他社に先駆けてCal.11(ゼニスのエル・プリメロは同年9月発表)を発表したことで、このcal.11を世界初の自動巻きクロノグラフとするのが定説となっているのだが、あくまでも世界で最も早く発表された“自動巻きクロノグラフ”であるというのがポイント。実は、セイコーは同年5月に自動巻きクロノグラフを発売しており、これは実際に市場に流通したという点において、世界で始めての自動巻きクロノグラフといえるのだ。
 今回は、セイコー初の自動巻きクロノグラフ登場50周年を記念した限定モデルに加え、1964年に製作されたセイコー初のクロノグラフ“クラウン クロノグラフ”記念モデルなど、国産クロノグラフのマイルストーンとなる名作をモチーフにしたアニバーサリークロノグラフをクローズアップしていこう。

》編集部のおすすめモデル-01
SEIKO(セイコー)
プロスペックス
セイコー自動巻クロノグラフ 50周年記念限定モデル
 セイコー初の自動巻きクロノグラフ登場50周年を祝い製作された記念限定モデル。ファーストモデルは通常秒針と12時間積算計を持たないCal.6139を搭載したモデルだが、本作はCal.6139に30分積算計と12時間積算計を加えて1970年に登場したCal.6138搭載モデルをモチーフに復刻。文字盤全体はオリジナル同様、縦方向にヘアライン仕上げが施され、クロノグラフ秒針の先端には鮮やかなオレンジカラーのアクセントが採用された。

■Ref.SBEC005。SS(41mm径)。10気圧防水。自動巻き(Cal.8R48)。世界限定1000本。41万8000円


 モチーフとなったCal.6139に30分と12時間の積算計を加えたCal.6138搭載モデル。シルバーとブラックのコントラストが際だつ、“パンダ”の通称で知られるデザインを取り入れているのがわかる。

【問い合わせ先】
セイコーウオッチお客様相談室(TEL.0120-061-012)
https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/prospex/sbec005

 

》編集部のおすすめモデル-02
SEIKO(セイコー)
プレザージュ
セイコー プレザージュ 2020限定モデル
 1964年に発売された国産初のクロノグラフである“クラウン クロノグラフ”のデザインをモチーフに、現代的な解釈を加えてリメイクされた数量限定モデル。実は、ワンプッシュクロノグラフだった“クラウン クロノグラフ”とは異なる3針モデルなのだが、幅の薄い回転ベゼル、インデックスを囲むようにリング状の加工を施した文字盤、アップライトのバーインデックスや時分針の造形など、オリジナルモデルのアイコニックな意匠を可能な限り忠実に再現。約70時間を誇るCal.6R35を搭載するなど、当時に雰囲気を備えつつ現代のニーズに合わせてブラッシュアップされているのも魅力といえるだろう。

■Ref. SARX069。SS(41.3mm径)。10気圧防水。自動巻き(Cal.6R35)。世界限定1964本。9万1300円


 モチーフとなった1964年に発売された国産初となるクロノグラフ、“クラウン クロノグラフ”。搭載しているCal.5719は、2時位置にあるボタン1つでスタート、ストップ、リセットを制御するシンプルなワンプッシュ機能を持ち、後に開発されるCal.6139およびその後継モデルと同様に、ストップウオッチの確実な制御を可能にするコラムホイールを備える。この57系で経験を積んだセイコーは、69年に自動巻きクロノグラフ、Cal.6139を開発することになる。

【問い合わせ先】
セイコーウオッチお客様相談室(TEL.0120-061-012)
https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/presage/sarx069

 

》編集部のおすすめモデル-03
SEIKO(セイコー)
プレザージュ
セイコークロノグラフ 55周年記念限定モデル
 こちらも1964年に発売された国産初のクロノグラフ、“クラウン クロノグラフ”のデザインを継承した限定モデル。クロノグラフ針のみで計測を行うシンプルなワンプッシュクロノグラフだったオリジナルとは違い、スリーカウンタークロノグラフにリデザイン。ムーヴメントは、2014年に開発されたセイコー最新のメカニカルクロノグラフムーヴメント、Cal.8R48を採用。クロノグラフの作動方式にはスタート・ストップ時の針飛びを少なくするとともに、耐衝撃性にも優れる垂直クラッチ方式をCal.6139より受け継いで搭載。それに加えて、確実な操作感覚と動作を可能にするために、クラウン クロノグラフにも用いられたコラムホイールを採用している。

■Ref.SARK015。SS(42.3mm径)。10気圧防水。自動巻き(Cal.8R48)。世界限定1000本。38万5000円


 1964年に発売された国産初となるクロノグラフ、“クラウン クロノグラフ”をベースにしつつ、スリーカウンタークロノグラフへリデザイン。一見、全く異なるデザインに見えるが、ボックス型の風防、アラビア数字とメモリを刻印した細めの回転ベゼル、手首にしっかりと固定できる内側に傾斜したケースフォルムなど、“クラウン クロノグラフ”の特徴的なデザインをしっかりと継承しているのが魅力的だ。

【問い合わせ先】
セイコーウオッチお客様相談室(TEL.0120-061-012)
https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/presage/sark015

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