カシオG-SHOCK、G-5600の『SP』特別バージョン。ごく少数だけ視聴者プレゼントされたほかは、キャストや関係者しか持っていない希少品。文字盤に『SP』のロゴが光る仕様だ。現在は電池切れだが、思い出の品として大事に保管されている
松尾さんが愛用している時計は、ドラマの劇中のものと同じモデルで作られた記念品のカシオ G‐SHOCKだ。
「高校生のときにはスウォッチをしていましたが、ラグビーをやっていたこともあって、すぐ壊しちゃうんですよ。大学時代も当時のクラブブームの影響でG‐SHOCKをしていましたけど、最近はずっとスマホが時計代わりになってましたね。このG‐SHOCKは『SP 警視庁警備部警護課第四係』に出演したときに一部のキャストが特別に頂いたものです。やっぱりSPって仕事は時計が重要だから、本物のSPも見やすくて正確なG‐SHOCKを着けていることが多いみたいです。自分としても初めて大事な役をいただいた記念作ですし、時計自体がシンプルで気に入っていたんですが、電池が切れてからはずっと眠らせておいたんです。この取材がちょうどいい機会なんで、カシオさんにオーバーホールをお願いしようかなって思ってます。高級時計も興味なくはないけど、ハマると抜け出せなくなる気がして、いまのところは気にしないようにしています」
多くの作品に出演している松尾さんだけに、ロケで遠方に赴くことも多い。スマホのリマインダー機能を活用してスケジュール管理しているが、希に時間で失敗することもあったという。
「俳優ってやっぱり集団で作業することが多いんで、時間厳守は絶対ですね。過去には時間で失敗したこともあります。『SP』の撮影のときに、ロケ地が埼玉の奥のほうで大遅刻しちゃったことがありましたね。共演の香川照之さんが街頭で演説する政治家の役だったんですが、僕がこっそり現場入りしようとしていたら、香川さんに見つかって、『SPは時間厳守だろうが!』って拡声器越しにからかわれちゃって(笑)。あれは恥ずかしかったですね。遅刻しちゃうと気持ちに余裕がなくなって、どうしても演技にも影響しますし、何もいいことはないですね」
売れっ子の松尾さんだけに、同一シーズンに複数の作品に出演することも珍しくない。しかしそこはうまく自分のなかで気分を切り替えて、時間を上手に活用しているようだ。
「以前は巻きタバコを吸っていて、タバコを巻いたり吸える場所を探すので結構時間を使ってたんですが、禁煙してからは1日が長くなったような気がしますね。スタバにも堂々と入れるようになったんで、あそこでゆっくり書き物したりして過ごす機会が増えました。それとロケで遠くに行ったときは、必ず近所の美味しいラーメン屋に寄るようにしています。だから自分のうまい時間の過ごし方としては、ゲーム・書き物・ラーメンの3本柱ですね(笑)。あとはオフタイムに渓流でルアー釣りするのが大きな楽しみです。釣りに行けるときは、ずっと前から道具を揃えたりしてワクワクしてますね。そうやってオンとオフを切り替えるのが、最近の時間の過ごし方かな」
SATORU MATSUO 1975年12月7日、兵庫県生まれ。2000年に俳優を目指して上京。オーディションの締め切りを知らずに引っ越してきたため途方に暮れていたが、たまたま拾った落とし物の主が現事務所の社長で、そのまま所属するという強運の持ち主。2007年にドラマ『SP 警視庁警備部警護課第四係』への出演で注目され、それ以降は多くの映画やドラマに出演している。