ドイツらしい堅実な作りとイタリアンデザインの邂逅
堅牢な作り、質実とした意匠を特徴として、お国柄を反映した独自の発展を遂げてきたドイツの時計界。日本でもひとつのジャンルとして確率された感があり、実際に時計好きからも支持を集めているが、一般的にドイツ時計と聞いてすぐに思い浮かぶのは本格的な機械式時計か、バウハウス系のシンプルウオッチなのではないだろうか。
しかし、ドイツ時計と聞いて本格機械式とバウハウスだけを見てん満足してしまうのは少しもったいない。まだあまり知られていないが、ドイツにはカジュアルウオッチに関しても、魅力的なブランドがいくつも存在しているのだ。
20年ほど前にIT起業家だった人物によって創設された“デトマソ”もそのひとつ。創業者が1960年代のヴィンテージカブリオレでイタリアを旅行した経験がブランド創設のきっかけとなっており、ドイツらしい堅牢でシンプルデザインをベースにしつつ、イタリアのライフスタイルやカルチャーにオマージュを捧げたコレクションを展開しているが特徴だ。
日本では自動巻きの3針モデル“ビアジーオ”、クォーツクロノグラフである“ソルパッソ”の2コレクションを展開しており、“ビアジーオ”については以前、日本上陸に際して記事で紹介したことがあるのだが、今回は、もうひとつのソルパッソ クロノグラフ”をレビューしていこうと思う。
》編集部のおすすめモデル
DETOMASO(デトマソ)
ソルパッソ クロノグラフ
イタリア語で“追い越し”を意味するクォーツクロノグラフ。クラシックな2カウンター(インダイアルが二つの仕様)クロノグラフをベースにしつつ、ドイツブランドらしい機能的でモダンなデザインに仕上げられているのが魅力的だ。
【SPEC】
■ケース素材:316 Lステンレススチール
■ケース径:42mm(ケース厚12mm)
■防水性能:5気圧防水
■ムーヴメント:クォーツ(Cal.MIYOTA6S21)
■機能:クロノグラフ(60分積算計)、スモールセコンド、デイト表示
■国内販売予定価格:3万8900円
※クラウドファンディングサイト“Makuake(マクアケ)”にて先行発売
【着けてみました】

ケースの素材にはアレルギーを起こしにくく、本格時計にも使用される316Lステンレススチールを採用。ケース径が42mm、厚さ12mmとやや大きめのサイズ感だが、ベゼルとケースが一体化したワンピース構造を採用し、ベゼル部分を極力薄くデザインしたことで、実寸よりもコンパクトかつスリムな印象に仕上げられている。
ラグを手首に向けてカーブさせることで、手首(約17センチ)の内側に納まるバランスと、良好な装着感を備えていたことも好印象だ。
【Detail Check】
》シンプルで見やすいドイツらしいデザイン
アイボリーのワントーンでまとめた“すり鉢状の文字盤”には、二つのインダイアル(3時位置にスモールセコンド、9時位置に60分積算計)を配置。インダイアルを文字盤より一段低く凹ませた立体的なデザインにより、すっきりとした印象と視認性を両立させている。
》メッシュブレスは交換しやすいピンレバー式
一般的なオイスターブレスに比べて上品で洗練された印象を感じさせるメッシュブレスレットを採用。安価なメッシュブレスは編み目が緩いため歪みが生じることもあるが、このブレスレットは適度な厚さと密度の濃い編み目に仕上げてあるため、歪みがなく、快適な装着感を備えている。
また、バネ棒部分がピンレバー式になっているため、専用工具を使うことなく、誰でも簡単にベルトの付け換えができるのも嬉しいポイントだ。
【Makuake(マクアケ)で先行発売を実施中】

デトマソは、一般発売に先駆けてクラウドファンディングサイト“Makuake(マクアケ)”で8月10日まで先行発売プロジェクトを実施中。クラウドファンディングだけのお得な価格(一般発売予定価格から最大で20%OFF)で手に入れることができるので、気になった人はチェックしてみよう。
【購入サイト:デトマソ“Makuake”支援ページ】
【問い合わせ先】
モントルロロイ(TEL.03-5728-5321)
公式サイト:http://montre-roroi.jp
文◎船平卓馬(編集部)