ミシュランも思わず三つ星認定!? 2020年の時計界はフレンチブランドが熱い!

 時計王国スイスに比べるとまだまだマイナーではあるが、近年、急速に存在感を増しているフランスの時計ブランド。ユニークだが洗練されたスタイルを持つフレンチウオッチから、特におすすめの4ブランドを紹介していこう。

マニアも唸る個性派モデルから手頃なエントリーモデルまで5モデルを厳選

 高級時計と言えばスイスのイメージが強いが、そんなスイス勢に並び立つほどに台頭しているのがドイツである。質実剛健ともいうべきモノづくりと独自の様式美を確立し、なかでも“グラスヒュッテ”は、ドイツ時計におけるメッカとなっている。
 そんななか、ドイツ時計に続いて時計王国スイスの牙城を崩さんと存在感を増しているのがフランスの時計ブランド。フランスと聞くと料理、ワイン、ファッションなどのイメージが先行してしまい“時計”に関する印象が薄いかもしれないが、かつての時計産業の中心はフランスだった。
 16世紀末の宗教弾圧でフランスから時計職人たちがイギリスやスイスに亡命したため、フランスの時計産業は衰退の運命をたどったが、近年、フランスで時計産業が復活。フランスを原点をもつ時計ブランドの復活に加え、フランス製にこだわった新興ブランドの誕生が相次いでいるのだ。
 その勢いはまだ小さいが“フレンチブランド”だが、時計界の第三勢力として、今後の動きに注目しておきたい重要な存在といえるだろう。

》編集部のおすすめモデル-其の1
PEQUIGNET(ペキニエ)
ロワイヤル サフィール ブルー
ペキニエは1973年にフランス・モルトーで誕生したフレンチウオッチブランド。60年代には250ものメーカーが隆盛を誇りながらも70年から80年代にそのほとんどが姿を消してしまったフランス時計産業復活を担う実力派マニュファクチュールだ。
 ロワイヤル サフィールはペキニエの時計の魅力のひとつとなっている、操作禁止時間帯がないフラット3ディスク・ジャンピングデイデイトカレンダーの魅力にフォーカスしたモデル。サファイアクリスタル文字盤にすることで、3枚で構成されるデイデイト表示のカレンダーディスクが段差なく並ぶ様子が手に取るようにわかる。

■Ref.9010843。SS(42mm径)。100m防水。自動巻き(Cal.Royale/EPM01)。154万円

 ペキニエのなかでも上位機種に採用される、両方向巻き上げのタングステンローターには、百合の紋章が金色であしらわれており高級感を醸し出す。テンプは耐衝撃性に優れた2点留めのダブルブリッジ。さらにパーツの加工精度が高いからこそ可能な緩急針のないフリースプラング方式を採用するなど、こだわりの仕様が時計好きの物欲を刺激する。

【問い合わせ先】
カリブルヴァンテアン(TEL.03-6206-2333)
https://www.calibre21.jp

 

》編集部のおすすめモデル-其の2
BERTHET(ベルテ)
ノクテム
 ベルテは2018年に創設から130年を迎えたフランスの本格時計ブランド。その歴史は古く、創業者のジョセフ・ベルテが1888 年にスイスと国境を接するシャルモヴィエで創設した、懐中時計の工房にさかのぼり、最新の製造技術と伝統的な技法を両立することで一度も途絶えることなくムーヴメントを一貫製造できるマニュファクチュールとしての歴史を継続。懐中時計の伝統を継承しつつ、新たな腕時計コレクションの開発を進めている。
 この“ノクテム”は、新月から満月、再び新月に戻るまで月齢を表示するムーンフェイズ、ゼンマイの巻き上げ残量を表示するパワーリザーブインジケーターと、二つの伝統機構を搭載したクラシックスタイルの本格機械式時計。フランスらしい繊細なハンドギョーシェダイアル、大きめの玉ねぎ形リューズとコインエッジ装飾を備えたケースなど、老舗ブランドらしいクラシックな意匠が独特の味わいを醸し出す。

■NOCTEM blanc。SS(42.5mm径)。50m防水。手巻き(Cal.16 1/2-6498)。29万7000円

 2017年、フランス政府はベルテに“EPV (古くから受け継がれてきた専門的技術を保持する優秀な企業に対して与える認定証)”のラベルを発行し、無形文化財企業に認定した。これは、自社で懐中時計と複雑な機械式ムーヴメントの製造を行うことができるフランスで唯一の企業、つまりフランス政府認定のマニュファクチュールとして、お墨付きを得たことを示している。

【問い合わせ先】
ブレインズ(TEL.03-3510-7711)
http://berthet.jp/productinfo/prd10-2/

 

》編集部のおすすめモデル-其の3
BERTHET(ベルテ)
アヴィアチュール
 同じくベルテが展開する10万円以下で手に入るエントリーライン。光沢を備えたブラックミラーダイアル、外周の5分刻みのミニッツスケール、大振りの夜光アラビアインデックスと、モデル名が示すように往年のパイロットウオッチを思わせるデザインが特徴。太めのラグを備えた46mmのビッグケースがパイロットウオッチの男性的で無骨な印象を際立たせている。

■AVIATEUR。ステンレススチールケース、レザーストラップ。ケース径46 mm。50m防水。手巻き(Cal.16 1/2-6498)。8万8000円

 ベルテは技術とともに伝統的な製造機器も継承をしてきた。現在も50~70年前の工作機械をメンテナンスしながらケース、ムーヴメント、文字盤、針などのパーツを自社工房で製造し、エングレービング(刻印機)にも100年前のものを使用しているという。

【問い合わせ先】
ブレインズ(TEL.03-3510-7711)
http://berthet.jp/productinfo/prd07-2/

 

》編集部のおすすめモデル-其の4
YEMA(イエマ)
ラリーアンドレッティ
 スイス国境に近いブザンソンで1948年に創設されたフランスの時計ブランド、イエマ。日本での知名度はまだ低いが、スポーツウオッチの分野でフランスを代表するブランドとして知られている実力派ブランドのひとつだ。
 このモデルは、伝説的なレーシングドライバー、マリオ・アンドレッティが1969年に優勝を果たしたインディアナポリスでのレースで愛用したイエマのヴィンテージクロノグラフの復刻版。
 ダッシュボードをモチーフにした台形インダイアル、タキメーターベゼルに加え、ドーム形風防やケースまでオリジナルの佇まいを再現。近年、復刻モデルが各社からリリースされているが、70年代スタイルのレーシーな意匠がほかとひと味違うオリジナリティーを主張している。

■Ref. YRAL2019-AAS。SS(39m径)。100m防水。自動巻き(ETA7753)。世界限定1969本。37万4000円

 左の人物が伝説のドライバー、マリオ・アンドレッティ。50年にわたるドライバー人生において111回ものチェッカーフラッグを六つの大陸において経験し、カーレースの歴史に名前を刻んでいる。左腕に限定モデルのモチーフとなったアンティークのラリーを着用しているのが確認できる。

【問い合わせ先】
イエマジャパン(TEL.︎03-5875-8810)
https://jp.yema.com/products/yema-rallye-andretti-limited-edition

 

》編集部のおすすめモデル-其の5
TRILOBE(トリローブ)
レ・マティノー
 時間を開放するというブランドのコンセプトのもと、自由な時間の表現を目指してゴーティエ・マソノー氏が創業した新鋭ブランド。ジュネーブ ウォッチグランプリ(通称GPHG)2019にノミネートされ、8000スイスフラン以下の時計のなかで優秀な時計に送られる“小さな針賞”を受賞したことで話題を集め、時計好きの間でいちやく注目のブランドとなった。フラッグシップコレクションであるレ・マティノーは、時分秒が記された三つのリングが回転し、文字盤にあしらわれたブランドのアイコンでもある“三つ葉”モチーフで時刻を指し示すのが特徴。ユニークな表示はもちろん、フランスブランドならではの美しいデザインも大きな魅力だ。

■SSケース、アリゲーターストラップ。ケース径41.5mm。5気圧防水。自動巻き(Cal.ETA 2892ベース/ジャン・フランソワ・モジョン氏が開発したディスプレイモジュール)。価格未定

【問い合わせ先】
ノーブルスタイリング(TEL.︎03-6277-1604)
https://trilobewatches.com

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