編集部、佐藤です。
最近の時計業界ではこれまで見られた複雑化・高額化に歯止めがかかって、原点回帰と表現されるように「小ぶり」「薄型」「シンプル」な腕時計多く見られるようになりましたが、単純にそういった傾向へとシフトしたのではなく、自らのポジショニングを再認識し、それぞれのブランドアイデンティティに合ったモノづくりに専念するようになったということだと感じます。
そういったこともあり、今年のバーゼルワールドで発表されたモデルを見ても原点回帰的な腕時計だけでなく、相変わらず超絶機構搭載のモデルやド派手な腕時計もしっかりと発表されていました。そんな今年のバーゼルワールドの新作をずらっと見ているなかで、こんな腕時計を発見しました。
それが↓の腕時計です。

機構的にはありふれたトゥールビヨンウオッチであるものの、黒と黄色のカラーリングでこの時点でも十分個性的ではありますが、別の写真を見て強烈なインパクトを受けました。
それが↓の画像。
「何だこりゃ!?」と、ド肝を抜かれました。文字盤のや針の至る所に強力なルミノバが施されていて、ノーマルな状態とは比較にならないほどの強烈な存在感を放っています。しかも、3時位置の人のピクトグラムはまさに非常口のデザインそっくり!
しかも8時と10時位置の2つの円形のモチーフは何やら液体のように見えます。そこで製品のリリース情報を見て見ると、このモデルは原子力弾道ミサイル潜水艦にインスパイアされてデザインされたようで、8時と10時位置の2つの円形のモチーフはウラン貯蔵プールを表現しているとのこと。いわれてみれば、確かにニュース映像などでみるウラン貯蔵プールの様子にそっくりです。
なにぶん初めて見たブランドで詳細はよくわかりませんが、この腕時計を発表したのはVOLNA(ヴォルナ)というブランド。セバスチャン・ボッティチェリなる人物がロシアンウオッチの個性とスイス製高級時計のノウハウの融合を目指して2006年に創設した新鋭のブランドで、この個性的なシリーズを指揮したのはロマン・ジェロームやウブロ、ボーム&メルシエでなど腕をふるったイワン・アルパなる人物とのこと。いわれてみれば確かにロシアンウオッチに通じる個性を感じます。
ほかにも、
こんなモデルや
あんなモデル、
はたまたこ~んなモデルなど、ほかにもハザードシンボルのデザインを腕時計に落とし込んだ個性派モデルが目白押し!
ハザードシンボルはスズメバチなどに代表されるように地球上の生物共通に刷り込まれている「危険である」との注意を促す黒と黄色で構成されるデザイン。そんな生物の本能に訴えかけるデザインを取り入れているのですから、注目されないわけがありません。
やっぱり、時計は目立ってなんぼ、見られてなんぼ、という人にはまさにうってつけですね。
とはいえ、日本ではまだ輸入されていないようなので、今後日本へと上陸するのかが気になりますね。